Torrenza対応「コプロセッサ搭載HTXカード」が姿を見せた!──AMDの次世代CPU戦略AMD Technology Analyst Day 2006(2/3 ページ)

» 2006年06月02日 11時03分 公開
[鈴木淳也,ITmedia]

プラットフォームのオープン路線を推し進める「Torrenza」

 プラットフォームのオープン路線について再確認できたのも今回の説明会での大きな収穫だ。同社では以前よりAMD64プラットフォームのオープン路線を進め、チップセットなどでの他社の参入を歓迎する姿勢をとっていたが、「Torrenza」(トレンザ)のコード名で呼ばれる仕組みでは、サードパーティが同社プラットフォーム上にCPUや、FPU(浮動小数点演算ユニット)などの特定用途向けのコプロセッサなどを自由に追加することが可能となる。

 これらサードパーティのプロセッサは「HyperTransport HTX」と呼ばれるアドインカードに収納され、マザーボード上のHTX拡張スロットに差し込むことで、Direct Connect Architectureを通してCPUや各種I/Oとデイジーチェーン接続される。Torrenzaの拡張機能により、例えば暗号処理や流体力学の計算など、特定用途でのマシンの処理を大幅に高速化できる。OpteronなどのハイエンドCPUを、スーパーコンピュータなどのHPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング)用途やワークステーション用途で活用するユーザーには大きなメリットとなる。

 本発表会が行われる少し前、5月下旬ごろに業界関係者の間で「AMDがグラフィックチップベンダーのATIを買収するのではないか」との観測が広がっていた。AMDがGPUベンダーを買収することで、そのGPU開発技術ならびに、チップセットの開発技術を手に入れ、AMDのライバルであるIntelが採っている「CPU+チップセットの同時供給路線」を歩むのではないかと考えられるからだ。AMD幹部らは記者会見の中でこの噂を完全に否定し、「AMDはオープン路線を推進し、GPUからチップセットまでユーザーやメーカーに選択の余地を持たせる。これがユーザーにとって一番メリットのある道だ」とコメントしている。Torrenzaにみられるオープン路線は、そうした憶測に対するAMDなりの回答の1つなのだろう。

「Torrenza」では、サードパーティのプロセッサやコプロセッサをHTXカード経由でシステム内に自由に追加することができるようになる

米AMDコマーシャルビジネス部門シニアバイスプレジデントのマーティ・セイヤー(Marty Seyer)氏が手に持つのは、コプロセッサが搭載されたHTXカード
説明会場で展示されていたHTXのリファレンスカード群

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