結局、PC用Blu-rayドライブの使い勝手はどうなのよ?──アイ・オー「BRD-UM2」(1/2 ページ)

» 2006年06月02日 17時00分 公開
[坪山博貴,ITmedia]
photo 6月10日発売予定のアイ・オー・データ機器「BRD-UM2」。価格は11万9000円(+D Shoppingで最安値をチェックする)。(※今回、ソフトウェアも含めてほぼ製品版と同等のもので評価していますが、あくまで試作機であるため製品版とは仕様が異なる可能性があります)

 アイ・オー・データ機器「BRD-UM2」は、最大50Gバイトを記録できる2層のBD-R/BD-REメディアの書き込みに対応した外付けBlu-ray(BD)ドライブだ。松下電器産業によるPC用BDドライブ「LF-MB121JD」と同時に発表された製品で、本機もパナソニック四国エレクトロニクス製のOEM向けモデルを採用する。発表時は6月上旬出荷予定となっていたが、10日より単体販売されることが決定したようだ。

 採用ドライブはパナソニック四国エレクトロニクス製「SW-5582」。現時点で量産が開始されているPC向けBDドライブはこのドライブのみのようで、ソニー「VAIO type R」や、富士通「FMV DESKPOWER TX95S/D」などのBDドライブ搭載のメーカー製PCも同社製ドライブを採用する。

 今回試すBRD-UM2は、このドライブをUSB 2.0接続タイプの外付けケースに収納したタイプとなる。なお本機が定めるUSB 2.0ホストコントローラの条件は「マイクロソフト社製USB 2.0ドライバ推奨」となっており、基本的にはチップセット内蔵のUSB 2.0ホストコントローラであれば問題なさそうだ。

photo パナソニック四国エレクトロニクス製ドライブ「SW-5512」を採用する。横置き時は8センチメディアにも対応する。カートリッジタイプのBDやDVD-RAMメディアには対応しない。また、必然的に2.6G/5.2Gバイトの第一世代DVD-RAMにも対応しない点には注意したい
photo PCとの接続インタフェースはUSB 2.0。もちろんUSB 1.1での接続も可能と思われるが、転送速度を考えると現実的ではない

 2006年6月現在、同種の製品においてそう多くはないオリジナル部分となる本体ケースは、同社の最新外付けDVDドライブなどで採用されているものと同デザインのものだ。ほこりなどの侵入を防ぎ、動作音の低減にも効果が望める、トレー部分がすべて覆われる仕組みを採用する。また、ファンレス仕様であり、PCと連動して電源をオン/オフする機能も備えている。

 電源は本体に内蔵されずACアダプタを用いる形態だが、モバイルノートPCのそれと同程度でとくにじゃまになるサイズではない。外付けドライブの設置時は電源内蔵型の方が便利な場合もあるが、本機では電源部の発熱を考慮し、ファンレス構造とのトレードオフとなったためだろうと考えられる。ちなみになかなか高価な製品(11万9000円)であるためか、筐体の塗装はパール加工された高級感のあるものとなっている。

photo 電源にはACアダプタを用いる。発熱に関しては連続稼動中でも気になるレベルではない
photo PCと連動して電源をオン/オフする「AUTO」モードも用意する

 対応メディアはライトワンスのBD-R、リライタブルのBD-REに対応し、それぞれ1層メディアで最大25Gバイト、2層メディアで最大50Gバイトものデータを記録できる。また、すべてのレコーダブルDVD/CDメディア(DVD±R DL、DVD±R、DVD±RW、DVD-RAM、CD-R、CD-RW)への書き込みにも対応し、読み出しは書き込み対応メディアに加えてBD-ROM/DVD-ROM/CD-ROMをサポートする。なおBD、DVD-RAMともにカートリッジメディアには対応しない。

 バンドルソフトとして、ライティングソフト「BurnNow!」、パケットライトソフト「Data-Add」、BD/DVDオーサリングソフト「DVD MovieWriter 4.7 BD Version」「BD DiscRecorder」、DVD-Video再生ソフト「WinDVD5」、BD再生ソフト「WinDVD BD」が付属する。BDメディアに対してはデータ記録とBDAV形式でのディスク作成が可能で、加えてCD/DVDメディアへのデータ記録やDVD-Videoのオーサリングなどもバンドルソフトでまかなえる。なお、ほかのライティングエンジンとの共存は行えないという断り書きがあり、原則としてCD/DVDライティング機能を持つほかソフトとは共存できない。2006年5月末時点では検証ができていないということでもあるだろうが、この点には注意が必要だ。

photo ライティングソフト「BurnNow!」ではCD/DVD/BDメディアへのデータ記録をサポートする。ほかのライティングソフトと比較してもとくに機能面での見劣りはない
photo BD-REメディアに対しては、6種類のファイルシステムでの記録をサポートする。ちなみにUDF 2.5での記録であれば、BDAV形式や、パケットライトソフト「Data-Add」で記録したメディアに追記することもできる
photo パケットライトをサポートする「Data-Add」は常駐し、ドライブのプロパティから設定も可能

photophoto BDAV形式でのオーサリング、および書き込みをサポートする「BD DiscRecorder」。同じくバンドルされる「DVD MovieWriter 4.7」から“BD”を選択すると呼び出される独立したツールだ。ユーザーインタフェースはDVD MovieWriter 4.7と似ているが、メニュー作成機能やチャプター編集機能はなく、カット編集のみが行える。一般的なMPEG-2ファイルやHDVカメラからキャプチャーしたハイビジョンMPEG-2ファイルは、再エンコードなしで高速に書き込める
photo BDAV形式のBlu-rayディスクを再生できる「WinDVD BD」。市販のBD-ROMソフトも今後対応されると思われるが、現時点では「BD DiscRecorder」で作成したBDディスクのみの再生が保証される

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