最近のAOpenというとキューブ型ベアボーンとPentium M対応マザーボードに人気が集中している。その事情を反映してかAOpenのブースでは「MoDT」(Mobile on Desktop Technology)をキャッチフレーズにしたIntel Core Duo、ならびにまだ正式発表前のMeromことモバイル向けIntel Core2 Duo(AOpenのPOP表記に従うならば)対応マザーの展示が目立った。展示されていたのははチップセットにIntel 975XとICH7を搭載したフルATXマザー「i975Xa-YDC」とIntel 945GTとICH7MDHを搭載したmicro ATXマザー「i945GTm-VHL」で、出荷はまもなく開始される予定だ。

当面はIntel Core Duo対応となるデスクトップPC用マザー。Intel 975Xマザーのi975Xa-YDC(写真左)は2本のPCI Express x16スロットを搭載。Intel 945GT搭載マザーのi945GTm-VHLはHDTV/TV出力をサポートする「MoDT」にはもう1つの意味がある。それが「Module on Design Technology」だ。サイズなどを規格化した部品を組み合わせてPCを構成することで、その1つの例がmini PCに同じフットプリントサイズで構成した光学ドライブやHDDパックを追加していく手法。この追加モジュールは9月に出荷される予定。
そしてもう1つが「折りたためる」ミドルタワーPCで輸送時の体積を減らして輸送コストや在庫コストも削減してしまう手法だ。エンドユーザーにとっては削減されたコストが価格に影響してくることになる。
新規格に対応したマザーボードと最新のグラフィックスカードが人気のASUSブースであるが、ここでは、一見地味ながらも興味深い展示に注目したい。
まもなく出荷される予定のIntel 975Xマザーボード「P5W DH Deluxe」に同梱される「FrontLinker」はカードスロットやiPod専用接続コネクタとカードタイプのリモコンキットで構成される。面白いのはコネクタコードが伸縮式になっているところ。もちろん自動巻き取り機構も備えている
現在、日本でのシェア第2位となったASUSのベアボーンにも新製品が登場する。展示されていたのは数少ない「Intel G965」搭載ベアボーンでフォームファクタはこちらも珍しいnano-BTXを採用。7月出荷開始予定で価格は2万円から3万円の間で調整中とのこと。
なお、ASUSは今年中に日本市場でノートPCを出荷することを公式に認めているが、今回の展示では日本の出荷を予定しているノートPCは登場していない。関係者によるとベアボーンノートPCは扱わず、すべて完成したノートPCを日本では出荷する予定とのこと。

MSIブースで注目を集めているのがMXM対応の「GPUが換装できる」グラフィックスカードだ。MXMを使ったサンプルは日本でも公開されているが、今回展示されていたカードは表と裏の両面にMXMモジュールを実装することでフットプリントを通常のグラフィックスカード並みにしたことが特徴。かなり現実的な姿に進化している。また、自社のノートPCに搭載しているシステム基板の展示も人気を集めていた
ECSブースでは壁掛け式のホームシアターPCに注目。Intel Core2 Duo対応で消費電力は65ワット以下を実現する予定。マザーボードはIntel G965を採用する。出荷はWindows Vistaの出荷待ち状態で、実売価格は900ドルから1500ドルを予想している。なお、ECSはPC本体を自分のブランドではなくすべてOEMに供給している。このPCもECSブランドとしては登場しない。ECSのブース(COMPUTEX TAIPEIの会場ではなく隣接する商業ビルの一室)にはATIブースでも紹介されていたRS600搭載マザーも展示されていた。
すでに紹介したように、ギガバイトのブースでは無線でサウンドと画像を飛ばす「Wireless VGA」や第2世代になるi-RAMが注目されている。そのほかにも、新しい水冷クーラーユニットとPCケースを展示。店頭には7月あたりに登場する見込みで従来ユーザーが組み込んでいた水冷クーラーユニットは最初から組み込まれた状態で出荷される予定だCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.