シーゲイトが考える「Barracuda」と「DiamondMax」の棲み分け

» 2006年09月07日 13時30分 公開
[長浜和也,ITmedia]

 2005年12月に発表されたシーゲイトのマックストア買収から半年を経て、2006年5月に最終合併合意案がシーゲイトとマックストアそれぞれの株主総会で可決されたことで、両社の一体化に向けた行動が本格化する。どちらもHDDベンダーとして日本でも広く親しまれているだけに、PCユーザーとしては「Barracuda」「Diamond Max」といったブランドがどのようになるのか気になるところだ。

シーゲイトブランドとマックストアブランドの「棲み分け」を示す資料。大容量高性能のデバイスはシーゲイトで、300Gバイト以下のバリューゾーンはマックストアで、というのが現在の計画だ。なお、2.5インチHDDはシーゲイトの「Momentus」がこれからも担っていく

 マックストア合併後のブランド展開を説明した日本シーゲイトの小林剛代表取締役社長は「大容量、高性能、充実した保証などが重視されるマーケットにはシーゲイトブランドを展開し、マックストアブランドは求めやすい価格でコストパフォーマンスを実現する」と述べている。説明会で示された資料によると、容量300Gバイトを境にしてより大容量製品はシーゲイトブランドが、300Gバイト以下の容量ではマックストアブランドの製品が展開するとされている。

 現在マックストアには「MaxLine」「Atlas」といった大容量高機能を特徴とするブランドがあるが、小林氏が説明する計画ではシーゲイトブランドを展開する市場とバッティングしている。質疑応答でこの点を質問された小林氏は、「市場の状況にあわせてどうなるかは現時点ではなんともいえない」と明確にしなかったが、「MaxLineなどの現在マックストアがもっている大容量高機能のブランドは、今回説明されたシーゲイトブランドとマックストアブランドの棲み分けが完成したときに整理されるのか」という個別質問に対して「その可能性はある」と発言している。

 「大容量で性能重視のシーゲイト」「価格を抑えたコストパフォーマンス重視のマックストア」という方針に従って、それぞれが現在持っているラインアップの棲み分けが進むことになる。小林氏はこの動きが「それぞれのラインアップが更新される時期に合わせて変えていく」と述べ、具体的な日程については「一般的なHDD製品のラインアップが更新される半年間に」とそれぞれのブランドにおけるラインアップ構成の変更が、今年の年末から来年の春にかけて行われることを示唆した。

 なお、容量300Gバイトにおいては“Mix of Selling motion”と両方のブランドが存在するとされているが、小林氏によると300Gバイト以下のバリューゾーン市場ではBarracudaもDiamondMaxも製品を投入し、サポートを充実させる(その分だけ価格も上乗せされる)Barracudaは主に企業向けのOEM需要に対応させ、自作PCユーザーが関係するリテール市場には求めやすい価格のDiamondMaxが多く出荷される可能性があると語った。

 シーゲイトによるマックストアの買収のメリットについて、小林氏は「ユーザーは(シーゲイトとマックストアがそれぞれ持っている)2つの価値を同時に享受でき、流通業者は2つのブランドの取り扱いが容易になる」と述べている。説明会では同日発表された外付けHDD機器「OneTouch」のMac対応バージョン「Maxtor OneTouch III」が紹介されたが、その500GバイトモデルにはBarracudaが搭載されているという。「大容量はシーゲイトのブランドで」という新しい動きは着実に進んでいるようだ。

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