別記事でも紹介されているように、秋葉原 UDX AKIBA SQUAREで、Winodws Visataのプロモーションイベント「AKIBAX 2006 Powered Windows Vista Ultimate」が22日午後から24日19時までの予定で行われている。このイベントでは、ASUSやAMD(とそのグラフィックス部門のATI)などのハードウェアベンダーがWindows Vista対応の最新製品を展示するブースと並んで、協賛ベンダーが自社の製品情報を紹介するイベントステージが用意されている。ここでは、金曜日の午後に行われたNVIDIAとAMDのセッションを紹介しよう。
NVIDIAの講演では米国本社から来日したロブ・チョンガー氏(コーポレート・マーケティング・バイスプレジデント)が登場した。チョンガー氏は、NVIDIAが、Winodws Vistaの開発においてMicrosoftと協力し「3Dグラフィックスの魅力をゲーマーだけでなく一般ユーザーに広げていく作業をおこなってきた」と述べ、一般のユーザーには気が付いてもらえない「Windows Vistaのビジュアルが実は3Dグラフィックスで描画されている」ことを、実例を示しながら説明した。
チョンガー氏は、 3Dグラフィックによって通常のアプリは「情報の表示が(2Dと比べて)より直感的に、分かりやすくなる」と述べる。2007年にはMicrosoft 2007やアドビ製ソフトなど、3Dを利用するアプリケーションが登場するが、これらの実用ソフトでは3Dグラフィックスの存在をユーザーに気づかれないことが成功の鍵になると語るチョンガー氏は、NVIDIAが初期に開発した3Dグラフィックスのデモソフトが顧客を興奮させても具体的な活用方法を思いつかせるまでには至らなかったことや、最初は320×240ドット程度の解像度だった3Dゲームが、いまや多くのゲーマーにとって3Dグラフィックスは当たり前で とくに3D技術というものを意識していない、という事例を引き合いにしてその理由を説明した。
このように「3Dグラフィックスの技術によってアプリケーション(の表示)はより向上しているが、ユーザーはどのような技術が使われているか気にならない」とチョンガー氏は述べる。この“ユーザーに気づかれない3Dグラフィックス”が「Windows Vistaやそれ以外の3Dを利用するアプリの中で提供されていく」(チョンガー氏)
AMDのセッションでは日本AMDの土居憲太郎氏(マーケティング本部マーケティング部デスクトップ/モバイルプロダクトマネージャー)が、これからのAMD製CPUの動向を紹介した。
土居氏が最初に触れたのは、まもなく登場する65ナノメートルプロセスルールを採用した「Rev.G」への移行だ。「65ナノにすべての製品が移行していく」(土居氏)
また、クアッドコアについては、すでに登場しているインテル製品との違いとして土居氏は「インテルはシングルソケットで進化していくが、AMDは2Pのシステムが組めるプラットフォーム(Quad FX)を提供している」ことをアピール。さらに、その延長上にあって2007年後半に登場する「もう1つのクアッドコア」(土居氏)に完全移行できるアップグレードパスの存在も強調している。
Windows Vistaについて土居氏は、AMDが進めているマルチコアシステムにマルチスレッド対応のOSを導入することで、「Quad FXのプラットフォームをうまく使っていけるのではないか」と述べている。
セッションではDSDCに対応するチップセットnForce 680a SLIとそれを搭載するASUS製マザーボード「L1N64-SLI WS」の紹介をそれぞれNVIDIAとASUSが行っている。これらDSDC対応プラットフォームの出荷時期について土居氏は「ローンチパートナーからはWindows Vista発売前後で、そのほかCPU、マザー単体も同時期に発売できるように調整している」ことを明らかにした。
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