W-oneはシリコンカバーで本体を覆ったデザインが特徴。27(幅)×88(奥行き)×11(厚さ)ミリと、比較的コンパクトな筐体で、ロッドアンテナを本体に接続した状態で出荷する。USB端子を覆うキャップを付属するが、ストラップ穴がなく、PCと接続中は本体につなぎ止める手段がないのは、やや残念なところ。
付属品のUSB延長ケーブルはスタンドに強力なマグネットを貼り付けている。机の脚などに固定できるので部屋でもベストの受信環境で利用できるが、アンテナ自体の感度は変わらない点は留意しておきたい。
また、PCからの張り出しを考慮して、ヒンジ付きのUSBアダプタ「くるくるアダプタ」を付属しており、ノートパソコンから垂直方向に本体を延ばせるのは便利だ。ヒンジが柔らかく、直角にしたまま固定することはできないが、混んだ電車内でも隣の人に迷惑をかけずに利用できるのはうれしい。
視聴ソフトは標準でワンセグEPGとiEPGによる番組予約に対応。仕事中に録画しておいて、帰宅中の電車で鑑賞するといった使い方が無理なくできる。また、画面サイズは320×240ドットとフル画面、サブウィンドウ付きのフル画面の3種類に加えて、ウインドウ右下をドラッグすることにより、無段階で画面サイズを調節することが可能だ。
(※記事初出時、画面サイズの変更が3段階のみと誤って記述されていました。関係者並びに読者の皆さまにお詫びして訂正いたします)
番組情報を表示するウィンドウはTV画面と統合されており、小画面では7局以上登録した時はスクロールしないと全チャンネルが見えないなど、いくつか気になる点はあったが、画面を切り替える際のレスポンスはおおむね良好だった。また、ワンセグチューナーにはめずらしくタイムシフト再生に対応しているので、電車で視聴中にトンネルを越える間も番組が楽しめるアドバンテージが得られる(その後は、飛んだシーンを見ることになるが……)。
すでに完成の域に達したテレビキャプチャーボードに比べ、ワンセグチューナーは新興ジャンルだけあって、製品によって利用できる機能の差がまだ大きい。受信感度以外に、比較検討すべき項目が多岐に渡るので、ある意味選びやすい状況といえるだろう(ただ、LDT-1S100Uの録画機能のように、多くの製品がアップデートによって機能を追加していく可能性は高い)。
特に意識したいのは、録画予約やタイムシフトなどの録画関連機能と、データ放送への対応といえる。すべてを満たす機種はまだないので、利用したい機能に優先順位をつけて選ぶことが肝心だろう。
続く第2回では、LDT-1S100Uの後継モデル「LDT-1S200U」と、アイ・オー・データ機器の「SEG CLIP」、バッファローの「ちょいテレ」を比較する。そして第3回では恒例の山手線だ!
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.