ソニック・ソルーションズの「Roxio Easy Media Creator 9」は、次世代DVD規格の1つであるBlu-ray Discへのライティングに対応した最新のオールインワン型CD/DVDライティングソフトウェアだ。単なるライティング機能だけに止まらず、DVDオーサリングやHDDのバックアップ、デジタルコンテンツの管理/閲覧ツールなど、多彩なソフトウェアを1つのパッケージに凝縮し、AVコンテンツの活用を強力にサポートしてくれる。
本パッケージに含まれる多彩な機能は「Home」と名づけられたメニュー上で一括管理されている。Home画面の左側に表示されるタブから、作成したいディスクの種類や行ないたい操作を選べば、それに応じたソフトが起動する仕組みだ。つまり、ユーザーが本パッケージに含まれるソフトの詳細を熟知していなくても、目的に応じて最適な機能を利用できるようになっている。もちろん、必要なツールが分かっていればユーザーが直接起動することも可能だ。
それでは、メニュー画面に並ぶ機能を紹介していこう。まず「オーディオ」タブでは、音楽CDのリッピングに加え、アナログレコードやアナログテープに録音した音源をキャプチャし、MP3形式やWMA形式に変換できる。ここでちょっと目を引くのが、楽曲の波形から曲情報を取得する「Music ID」に対応した点。例えば、アナログ音源の場合はインターネットを通じてCDDBからアルバム情報を取り寄せることができないが、これによってアナログ音源をソースとしたデータでも自動的に曲情報を登録できるようになった。
「コピー」タブには、CD/DVDメディアの複製やディスクイメージの作成、ディスクイメージから実際にディスクを作成するための機能が搭載されている。DVカメラなどで撮影したオリジナル映像をDVDに収録し、配布用に複製する場合は重宝するだろう。もちろん、データを収めたCD/DVDのコピーも可能だ(当然ながらコピー元に指定できるのはプロテクトがかかっていないメディアのみ)。
「データ」タブには、HDDに保存したファイルやディスクイメージを実際に記録型CD/DVDメディアに書き込んだり、CD/DVDを複製するための、いわゆるライティングソフトに相当する機能が収録されている。記録メディアは、従来の記録型CD/DVDメディア(DVD±R DLも含む)に加え、次世代DVD規格の一角を担うBlu-ray Discへの書き込みを新たにサポートした点に注目だ。
従来の記録型DVDは、片面2層記録メディアでも容量は8.5Gバイトにとどまるため、例えばHDDの内容を丸ごとバックアップしたいときは大量のメディアを用意する必要があった。しかし本ソフトは50Gバイトもの大容量を記録可能な片面2層タイプのBlu-ray Discへの書き込みもサポートしている。HDDやデジタルコンテンツのデータ容量は増加の一途をたどっているが、これならバックアップの手間も大幅に減るし、データの再利用性もあがる。もちろん、ハイビジョンサイズの映像を、Blu-ray Discプレーヤーで再生可能なBD-AV形式で書き出すことも可能だ。
ちなみに、ライティング機能のインタフェースはメニュー画面内に表示されるが、独立したライティング機能を持つ「Creator Classic」というソフトも用意されている。純粋にライティング機能だけを利用したいなら、こちらを利用することも手だ。また、書き込みたいファイルをドラッグ&ドロップしてCD/DVDに書き込める「Drag-to-Disc」も別途収録されている。
このDrag-to-Discは、本パッケージをインストールすると自動的にスタートアップに登録され、次回起動時からデスクトップ上にインタフェースが表示される。ここにファイルをドラッグ&ドロップするだけで、記録型CD/DVDメディアへの書き込みが行える。通常のファイル操作と同様の手軽さが特徴だ。
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