パソコンに眠る大切な思い出をカタチに――「Easy Media Creator 9」(2/2 ページ)

» 2007年03月15日 15時41分 公開
[三宅忍,ITmedia]
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iPod/PSP用の動画ファイルも簡単に作成・転送できる

 「ビデオ」タブには、DVカメラやビデオキャプチャボードからの映像取り込みと簡易動画編集機能、「MyDVD」によるDVDオーサリング機能などが含まれるが、その中でも特に注目したいのが、手持ちのビデオファイルをさまざまな形式に変換する「ビデオ変換」機能だ。

 変換先のフォーマットには、WMV9、WMV HD、DivX、MPEG-4 AVC/H.264、3GPPなどのメジャーな形式が網羅されており、携帯電話やポータブルビデオプレーヤーで再生するための動画ファイルも作成できる。ビデオファイルを変換するために使用するツールは、CD/DVDメディア複製ツールのDisc Copier。実際の手順も非常に簡単だ。

 まず「ビデオ」タブから「ビデオの変換」を選択すると、Home画面が最小化されDisc Copierが起動する。起動直後のインタフェースはディスク複製モードのままだが、上部の「ビデオ コンピレーション」ボタンを押せばビデオ変換モードに切り替わる。ウィンドウの右側に変換したいファイルをドラッグ&ドロップで登録し、変換したいフォーマットと出力先を選択すれば準備は完了。あとは「名前をつけて保存」ボタンを押すだけで、指定した出力先にファイルを書き出してくれる。

 なお、iPodとPSPで再生するためのビデオファイルを作成する場合には、あらかじめ登録された出力プロファイルから「iPod」「PSP」を選ぶだけと、面倒な設定は一切不要。また、PCにiPodとPSPを接続しておけば、変換したビデオファイルをiPodやPSPに自動転送することもできる。

ポータブルビデオプレーヤーの中でも普及率の高いiPodとPSP用のビデオファイルを、フォーマットを選択するだけで作成できる(画面=左)。MyDVDは、メニューつきのオリジナルDVDを簡単に作成できるDVDオーサリングソフトだ。ストーリーボードやタイムラインを使った簡易ビデオ編集機能を備え、トランジションなどの特殊効果も用意されている(画面=右)

持っていれば何かと重宝する1本

 「バックアップ」タブでは、同社のバックアップソフト「Backup MyPC」を使ったシステムファイルのバックアップを行なえる。また、指定パス以下の全ファイルを対象にしたり、受信したメールや音楽ファイル、画像ファイル、ビデオファイルなど、ファイルをカテゴリー別に指定してバックアップすることも可能だ。デジタルカメラで撮影した写真などは、モノによってはお金に換えられない価値を持つため、デジタルコンテンツの管理では必須の機能といえるだろう。

 このほかにも、DVD再生やAVコンテンツの管理/閲覧を行う「Media Experience」とアルバムを作成できる「Media Manager」で構成された「マイメディア」タブ、画像の取り込みとレタッチ、スライドショーの作成、印刷など、静止画データの活用に特化した「写真」タブが用意されている。

バックアップ機能は、起動ドライブの破損に備えるためのシステムバックアップに加え、指定したカテゴリーのファイルだけをバックアップすることも可能。一度失ったら取り戻せないオリジナルの写真やビデオを確実に保護することができる(画面=左)。Media Experienceは、HDDに保存した動画/音楽/静止画ファイルの管理・再生、DVDの再生を統一感のある操作で行なえるAV統合ソフトだ。大きな文字とアイコンを並べた10フィートUI風のメニューを用意し、シンプルな操作で各種AVコンテンツを再生できる(画面=右)

 Easy Media Creator 9は、多彩な機能を含むだけに非常にボリュームのあるパッケージとなっているが、目的を選んで必要なツールを呼び出すメニューを搭載したことにより、PCに明るくない人でも直感的に操作できる。また、Blu-ray Discへの書き込みや、iPod/PSPとの連携など、AVコンテンツの活用で求められる最新のニーズにもきちんと対応しており、これ1本を持っておけばさまざまなシーンで活躍してくれるはずだ。デジタルコンテンツをPCでスマートに管理・閲覧・活用したい人にとってはうってつけのソフトと言えるだろう。

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