静かでコンパクトなバリューPCがデュアルコアに――エプソンダイレクト「Endeavor AT960」(1/2 ページ)

» 2007年07月05日 17時30分 公開
[兼子忍,ITmedia]

 エプソンダイレクトのEndeavor AT960は、机の上に設置しても作業スペースを圧迫しないコンパクトさと静音性を兼ね備えたビジネスユーザー向けの省スペースPCだ。Windows XP搭載時の最小構成価格は4万5150円と、同社のデスクトップPCの中で最も安いのが特徴。また、セキュリティチップ(TMP v1.2準拠)を標準搭載することから、企業への大量導入に適した製品でもある。

 詳細な評価は以前にもお伝えしているが、6月26日に行われたBTOメニューの拡充により実質的な基本性能の強化を果たしたので、今回改めてレビューをお届けする。

Core 2 Duoを選択可能になった最新BTOメニュー

 6月28に行われた本機のBTOメニューの改定は、本機の発売以降にインテルが発表した新しいCPUを反映したものだ。具体的には、それまでのCeleron DおよびPentium 4で構成されたCPUの選択肢に、Core 2 Duoを中心とした7種の新CPUが追加されている。

 従来は選べなかったデュアルコアCPUを搭載可能になったことで基本性能がさらに向上し、コンパクトPCにとって頭の痛い問題であったCPUの発熱を大幅に軽減できたのがトピックだ。優れた省スペース性はそのままに、高性能かつ安定したシステムを構築可能になっている。

 新たに拡充されたCPUの中でも特に注目したいのがPentium Dual-Core E2140(1.6GHz)だ。Coreマイクロアーキテクチャを採用しつつ、FSBクロックを800MHzに、2次キャッシュを1MバイトにダウングレードしたPentium Dual-Coreは、廉価版のCore 2 Duoに相当する。BTOでの追加費用は1万6800円と手ごろなので、デュアルコアCPU搭載機をできるだけ安価に購入したい人にとって、うってつけの選択肢といえる。

 なお、CPU以外の要素については従来のBTOメニューを踏襲しており、メモリは最大2Gバイト(PC2-4200)、HDDは40Gバイト〜250Gバイトから選択できる。統合チップセットのRADEON XPRESS 200を使ったグラフィックス機能には強化手段が用意されないが、映像出力端子にはアナログRGBとDVI-Dの2系統を搭載するので、グラフィックスカードを増設することなく、デュアルディスプレイ環境を構築可能だ。

 光学ドライブにはコンボドライブとDVDスーパーマルチドライブ(DVD±R DL記録対応)のほか、読み出し専用のDVD-ROMドライブが用意されている。さらに光学ドライブなしという選択肢もあり、ビジネス環境下の不正な情報流出や、意図しないアプリケーションがインストールされるのをブロックしたい人におすすめだ。

 主なインタフェースは、前面に2基のUSB 2.0とヘッドフォン出力、マイク入力、背面に2基のUSB 2.0とレガシーポートを含む一連の端子群を搭載したシンプルな構成。ただし、3.5インチベイにはFDDと排他のメモリカードスロット(SD/MS/CF/SM)を搭載できるので、個人利用の安価なPCとしても十分活用できる。このほか、1000BASE-T準拠のネットワークカードも追加可能だ。

本体前面(写真=左)、右側面(写真=中央)、背面(写真=右)

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