Mac向け高機能キャプチャツール「Snapz Pro X」が国内発売Sketch Fighterも出してくれ

» 2007年08月29日 11時30分 公開
[後藤治,ITmedia]

 アイギークは8月28日、Mac向けキャプチャソフト「Snapz Pro X」のオンライン販売を開始すると発表した。同日行われた製品説明会では、Snapz Pro Xの開発元であるアンブロージャソフトウェア社長のアンドリュー・ウエルチ氏(Andrew Welch)も同席し、アイギークとの提携や日本市場参入の経緯を語った。

 Snapz Pro Xは、Mac OS Xのデスクトップ画面をキャプチャするためのソフトで、Mac標準のグラブとは異なり、QuickTime形式での録画やMacで再生中の音声ファイルを録音できるのが特徴。高機能ツールとして、主にeラーニングの教材やマニュアルなどの作成現場で使われており、大学などの教育機関でも採用例がある。

 静止画キャプチャの基本機能は、フルスクリーン/ウィンドウ/範囲指定でのキャプチャと標準的だが、複数のウィンドウを同時にキャプチャできるほか、取り込んだ画像に枠を設定し、ドロップシャドウやフェードなどの効果を加えたり、すかしの追加や透明度の設定、カラーや倍率の変更も行える。これらの設定は、プレビューで確認できるため、何度も撮り直したり、後から画像編集ソフトで補正しなくてもすむ。

 対応ファイル形式は、bmp、jpg、gif、pdf、pict、png、psd、tiff。このうち圧縮フォーマットで保存するときは、画質を4段階(低画質/標準画質/高画質/最高画質)で設定できる。

Snapz Pro Xはバックグラウンドで動作し、ホットキー操作によって即座に呼び出せる(デフォルトはCommand+Shift+3)。メイン画面には、機能別にスクリーン、オブジェクト、選択範囲、ムービーの各アイコンが並ぶ(画面=左)。環境設定画面では、ファイルの保存先や命名規則、効果音の有無といった、各モードの共通項目を設定できる(画面=中央)。現在のバージョンは2.1.1。前のバージョンで対応機種からいったん外されたPower Mac G3が再度サポートされた(画面=右)

キャプチャ画像はプレビューできる。プレビューモードで色や透明度の設定を変更するとその場で反映される(画面=左)。枠の太さやエフェクトを変えることで、ほかのソフトを使わずに自分のイメージに近いスクリーンショットを作り込める(画面=中央/右)

 一方、動画キャプチャでは、対象範囲を選択した後に「カメラの動き」を決めて撮影を開始する。カメラの動き(撮影対象範囲)は、固定だけでなくマウスカーソルに追従させることもできる。設定可能なフレームレートは1〜30fps。なお、Macで再生中の音声ファイルがサウンドトラックとして録音できるほか、マイクからの録音にも対応する。静止画キャプチャと同様に、色や画質の変更、マウスカーソルの有無を選択可能だ。対応圧縮コーデックは全28種類。

動画キャプチャのデモでは、プロのクリエーターがPhotoshopを使って実際に作品を描いていく過程や、iChatによるネットインタビューの様子、複数のアプリケーションを起動しExposeで切り替えていくときのパフォーマンスなどが紹介された


 アンブロージャソフトウェアが日本向けにリテール販売を行うのは今回のSnapz Pro Xが初めて。これまで日本から同社の製品を買うには、USドルによるカード払いや、日本語によるサポートが受けられないといった障壁があったが、それらの制限にも関わらず既存製品を日本から購入するユーザーが多かったという。

 そういった背景からMac向けユーティリティ製品で日米両国での販売実績を持つアイギークと提携し、日本市場への参入を決めた。ウエルチ氏は「(日本はリテール販売で)コンシューマーが非常に力を持っており、Macユーザーの数も米国に次いで多い。また、わたしたち自身も日本に親しみを感じている」と日本市場への期待を語った。

アンブロージャソフトウェアのアンドリュー・ウエルチ社長(写真=左)。社長自らデモを見せてくれた。画面に表示されているのは手書き風のスクロールシューティング「Sketch Fighter」。このゲームでアンブロージャの名前を知った人がいるかもしれない(画面=中央)。デモに使ったMacBook ProにはさりげなくiPhoneがつながっていた(画面=右)

 なお、Snapz Pro Xはアイギークのオンラインショップで販売されるほか、9月22日より店頭販売も行われる。価格はダウンロード版が8820円、パッケージ版が1万3400円。ダウンロード版は30日間無料で試用できる。

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