インテルの新世代チップセット「Intel 3シリーズ」の最上位モデルといえば「Intel X38 Express」である。今、サンフランシスコで行われているIDF 2007のオッテリーニ氏基調講演で登場時期が10月10日と紹介されているが、まもなく搭載マザーボードも出荷される見込みとなっている。
Intel X38 Expressチップセットを搭載したマザーボードの情報がWebページで少しずつ見かけるようになっているのは、先日のASUS「P5E3 Deluxe」のフォトレビューでも紹介しているが、PC USERでは、またまた“ひょんなところ”からGIGABYTEのIntel X38 Expressマザーボード「GA-X38-DQ6」のサンプルを入手することができた。今回も画像を中心にまずはその姿を紹介しよう。
なお、エンジニアリングサンプルということと「まだ機は熟していない」ということもP5E3 Deluxeと同様で、パフォーマンスなどの性能評価は行えないが、このあたりについても、“時期がきたら”紹介する予定だ。
GA-X38-DQ6は、前回紹介したP5E3 Deluxeと同じく、2007年6月に行われたCOMPUTEX TAIPEI 2007でサンプルが展示されている。ただし、“COMPUTEX”サンプルと様相がだいぶ違っていたP5E3 Deluxeと違い、今回入手したGA-X38-DQ6は、当時のサンプルと基板のレイアウトはほぼ同じになっていた。
チップセットのノースブリッジとサウスブリッジ、それから電源回路レギュレータ部分のヒートシンクをヒートパイプで連結したクーラーユニット「Silent Pipe」や、2本用意されたPCI Express x16とはじめとする拡張スロットの種類と数、Serial ATAポートの場所など、その姿に変わりはない。
GA-X38-DQ6の大きな特徴の1つとして、サポートされているメモリ規格が挙げられる。当初、Intel X38 Expressが対応するメモリはDDR3のみとされていたが、現時点ではモジュールの価格が高く、それでいて、価格に見合ったパフォーマンスの向上が見られないため、ユーザーにそれほど普及していない。先行して登場したIntel P35 Express、同G33 Expressでも、DDR3対応製品よりDDR2対応製品に注目が集まっている。
そういった状況を見据えてか、COMPUTEX TAIPEI 2007の会場でも、DDR3対応のマザーボードに加えてDDR2に対応した製品の展示も少なくなかった。GA-X38-DQ6もこういった現状に対応して、DDR2をサポートするIntel X38 Expressマザーとして登場する。
GA-X38-DQ6の外観をひと通りチェックして見た。そのレイアウトは、GIGABYTEのIntel P35 Expressを搭載したGA-P35-DQ6に近い(ただし、クーラーユニットはGA-X38-DQ6が少し簡素になっている)が、バックパネルに用意されたインタフェースは拡張され、そのためにオンボードで用意されたコントローラチップの種類も増えた。
パワーユーザーのためのIntel X38 Expressマザーであるが、メモリは価格のこなれたDDR2を使えるということで、その価格と性能のバランス、そして、このチップセットに導入された各種の「性能向上機能」などが気になるところであるが、これらについても、後日検証した結果を紹介する予定だ。
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