ローンチイベントで示された「Intel X38」「Intel G35」のアドバンテージCOMPUTEX TAIPEI 2007

» 2007年06月07日 19時44分 公開
[長浜和也,ITmedia]

 インテルがCOMPUTEX TAIPEI 2007で最も重要としていたのが、新世代チップセット「Intel 3シリーズ」の正式発表であった。COMPUTEX TAIPEI 2007会場周辺の建物の外壁にはいたるところに「INTRODUCING INTEL 3 SERIES CHIPSETS−YOUR PATHWAY TO INTEL 45nm PROCESSORS」というメッセージポスターが貼られ、初日の6月5日に行われた基調講演と2日めに行われたローンチイベントでは、ともにIntel 3シリーズの性能がアピールされている。

 今回正式にローンチされたのは、すでに出荷が始まっているIntel P35とIntel G33で(ちなみに、レビュー記事はこちらこちら)、インテルの示したスケジュールでは最上位モデルのIntel X38や強化された内蔵グラフィックスコア「Intel GMA X3500」を組み込んだIntel G35は2007年の第3四半期とされている。

 ただ、COMPUTEX来場者の興味はすでにレビュー記事も紹介されているIntel P35やIntel G33ではなく、Intel X38やIntel G35に向かっており、インテルもチップセットローンチイベントで両者についてそのスペックのアピールにより多くの時間を割いていた。

このような大判ポスターが外壁のいたるところに掲げられている
Intel X38はIntel 975Xの後継で、Intel G35はIntel G965の後継となる。ちなみにIntel G33はIntel 945Gの後継

 Intel X38は、現行のハイエンドチップセットIntel 975Xの後継となる。Intel X38にはアクセラレーション機能「Intel Extreme Tuning」「Intel Extreme Memory」が実装されるが、ローンチイベントではその効果を示すデータと設定画面が紹介された。

 示された設定画面では、PCの用途(MultimediaやGamingなど)とアクセラレートするパーツ(CPUやMemory、PCI-Expressが用意されている)を指定することで、「Auto Tune」されるようになっている。インテルが示したデータによると、MemoryパフォーマンスはIntel 975Xを採用したシステムと比較して60%向上するとされている。

インテルが示したIntel X38とIntel 975Xのパフォーマンス比較
同じく、イベントで示された「Intel Extreme Tuning」「Intel Extreme Memory」の設定画面

 インテルが「Enhanced game play and game compatibilty」「Advanced High-Definition Video Playback」とアピールするIntel G35に関しては、やはり、新しくなる内蔵グラフィックスコア「Intel GMA X3500」の性能が訴求された。

 ローンチイベントでは、グラフィックスカードの3D性能を測定するベンチマークとしても利用されることの多い「Call Duty 2」を動作させたときのフレームレートで、AMD 690Gマザーが1桁台なのに対してIntel GMA X3500が2桁台をたたき出すデモや、HD映像の再生画質を評価する「HQV」において、Intel G35マザーの表示画質がAMD 690Gマザーに比べて圧倒的にジャギーが少ない状況などが示された。

Call of Duty2のフレームレート比較。同じ場面ではないので公平ではないが、総じてIntel G35マザーの値はAMD 690Gを上回っていた
HQVで画質を比較する

HQVの結果をAMD 690GとIntel G965(画像左)、さらにIntel G35(画像右)と比較する

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