アップルは10月25日、翌日出荷が開始される最新OS「Mac OS X v10.5 Leopard」の説明会を行った。Macを新時代へといざなう同OSがついに発売される。
LeopardはWindowsのようにピンからキリまでのバージョン区別はなく1種類。アップルの言葉を借りれば「ただUltimate版があるだけ」で、価格は1万4800円だ。なお、OSとしての中身はまったく同じだが、+8000円で同じ屋根の下にあるMac5台にインストールできるファミリーパックも用意されている。
また、10月1日以降にMacを買ったばかりという人は、実費の1280円だけでLeopardへアップグレードできる「Mac OS X Up-to-date」というプログラムも行われる。
Leopardの発売は世界同時で、日本時間では10月26日18時から。東京ではアップルストア銀座の前に長い行列ができそうだ。同店では発売準備にあたり16時に一度閉店し、その後18時から営業を再開する(ただし、ジーニアスバーなどの業務は行なわない)。そしてこの日に限り、22時まで営業を行なう。
19時からは、シアターにてMac OS X担当プロダクトマネージャーの櫻場浩氏による製品紹介も行なわれる予定だ。なお、全国の他のApple Storeや一部のアップル製品取扱店でもでもアップルのスタッフによるデモイベントが行われる。イベントを行う店舗は、こちらのページで確認できる。
Leopardは300以上の新機能を持つOSだ。これまで同社は、Mac OS Xがアップデートを行う度に、「150の新機能」「200の新機能」「250の新機能」とうたってきたが、その一方でユーザーからは本当にそんなに新機能があるのかと疑いの声が上がることもあった。今回アップルは、その疑問に答えるために、特設のページを設けて、Leopardに搭載される新機能を網羅している。
本日行なわれたプレス向けの説明会では、立体的になったDockや、新Finder、Stacks機能、Spaces、メモ帳やTo Doの機能を持つMail、Web Clip機能といった、すでに何度か紹介されている新機能に加えて、いくつかディテールの紹介も行っている。
例えばダウンロードStacksの機能では、マウスの動きが最小限で済むように、ダウンロードしたばかりのファイルが一番下(Dockに近い位置)に表示されることを説明した。また、Finderのアイコンには、自動生成されたサムネイルが追加されるが、数ページからなる書類はバインダーのようなアイコンを、ページの概念がない長いドキュメントについては、右上に折れ目がついたアイコンを表示することも紹介した。さらに、今回の辞書機能には新たに、小学館が提供する日本語、英和そして和英の辞書があることも付け加えた。
また、アプリケーションを起動せずに書類の中身を確認できる新機能「Quick Look」について、26日のLeopard発売と同時に、エルゴソフトからこれに対応するプラグインがリリースされることも発表された。
Quick LookはJPEGやPDFといった汎用のファイル形式や、KeynoteやPagesなどアップル製アプリケーションのファイルだけでなく、Word/ExcelなどのMicrosoft Officeの書類にも対応している。アップルは、MacにOfficeがインストールされていなくても、Leopardなら標準でOfficeの書類が閲覧できることを強調した。
ただし、Quick Lookがサポートしないフォーマットのファイルを見るためには、各アプリケーション開発者が提供するプラグインを待つ必要がある。前述したが、日本のアプリケーション開発者としては初めて、エルゴソフトが同社のワープロソフト「egword」に対応したQuickLook用プラグインをリリースする予定だ。
各機能の詳しい紹介はアップルのWebページに譲るとして、ここではLeopardの店頭デモを見る機会があったらぜひチェックしておくべき機能をかいつまんで紹介していこう。
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