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» 2007年11月09日 14時00分 公開

2007年PC秋冬モデル連続レビュー:5万円台で買えるVistaマシンをチェック――エプソンダイレクト「Endeavor AT970」 (1/2)

Webブラウジングやメール、一般的なオフィス用途なら、安くてコンパクトなPCでも十分に実用的。机の上にすっきりと置けるエプソンダイレクトの「Endeavor AT970」を試してみた。

[坪山博貴,ITmedia]
「Endeavor AT970」

 エプソンダイレクトの「Endeavor AT970」は、一般にブック型PCと呼ばれる、コンパクトなケースを採用したデスクトップPCだ。同社のPCラインアップではスタンダードモデルに位置付けられており、一般的なビジネスユースやコンシューマーのインターネット利用などを想定して、コストパフォーマンスを重視した製品になっている。実際、価格はWindows XP搭載モデルで4万8300円から、Windows Vista搭載モデルでも5万5650円からと非常に安い(そしてもちろん、豊富なBTOによって高性能なスペックも選べる)。

 そのAT970だが、従来機種の「AT960」から大幅なモデルチェンジを行った。まず、チップセットをRADEON XPRESS 200からIntel G31 Expressに変更し、基本パフォーマンスを向上。ケースはサイズこそ同じものの、前面パネル部をより機能的に改善し、内部の拡張性も拡大した。製品コンセプトは変わらないが、内容的にはフルモデルチェンジと言っていい。

アーキテクチャを一新して基本スペックを向上

新たにIntel G31 Expressチップセットを採用したマザーボード。2基のPCIスロットがライザーカード経由で提供される

 すでに触れたように、アーキテクチャがインテルのG31ベースに移行したため、グラフィックス機能はチップセット内蔵のGMA X3100を利用する。マザーボード上にPCI Expressスロットがないこともあって、単体のグラフィックスカードはBTOにも用意されていないが、アナログRGBとDVD-D出力を装備しており、デュアルモニタでの利用が可能だ。

 この点は従来機のAT960と同じだが、AT960ではDVI-D出力での最大解像度が1280×1024ドットにとどまっていたのに対して、本機では1600×1200ドットまで対応した。さらに1440×900ドットといった17/19インチワイド液晶ディスプレイによく見られる解像度もしっかりサポートしている。なお、アナログRGBでは1920×1200ドットのフルHD解像での利用も行える。

 これ以外では、有線LANがギガビット(1000BASE-T)対応になった点も目を引く。転送速度面での要不要はともかく、ギガビット環境においてはネットワーク負荷の改善につながる(同じデータ量の転送であればネットワーク上での占有時間が短い)という点で、特にビジネスユースでは意味が大きいだろう。

Core 2 Duoを搭載したハイパフォーマンスな構成も選択可能。BTOの最大メモリ搭載量は2Gバイトまで

 また、シリアルやパラレルといったレガシーポートが残されている点も特徴だ。さらにモノラルながら内蔵スピーカーが音源に接続され、外部スピーカーなしでもサウンド機能を利用できるなど、ビジネスユースで便利そうな部分は多い。

 CPUはCeleronからCore 2 DuoまでBTOで幅広く選択が可能。メモリスロットは2基で最大2Gバイトまで搭載できる。光学ドライブは、CD-ROM/コンボ/DVDスーパーマルチ/なしと従来通りの選択肢だが、本機ではSerial ATA接続に変更された。USBポートは6ポートを装備し、こちらはAT970に対して2ポートが背面に追加された形になる。

ケース変更でメンテナンス性を向上、HDDは2台まで内蔵可能に

 前面パネルは主に使い勝手に配慮した改善が施された。2つのUSBポートは間隔が広げられ、コネクタどうしの干渉を小さくするとともに、PCを床に置いた場合を想定して、縦置き時にコネクタの位置が高い場所に移動している。一方、電源とHDDアクセスランプは、縦置き時でほぼ左端に位置しているが、これは横置き時にも視認性を意識したものだ。これ以外にも、電源スイッチをパネルよりも一段低くすることで誤操作しにくくするなど、旧モデルから細かい改善が行われている。

 サイズこそ変更されていないケースだが、AT960で採用されていたコの字型のカバーが、今回サイドパネル式になったのはうれしい変更点だ。例えば内部清掃といった簡単なメンテナンスが目的であれば、スタンドを取り付けた縦置き状態のままでもサイドパネルを外して内部へのアクセスが可能になっている。

 また、拡張カードの着脱といった作業では、本体を横置きにする必要は出てくるものの、こちらに関してもメンテナンスが楽になったことは間違いない。サイドパネルのCPUダクトも従来のパンチ加工に加えて、メッシュ状のカバーが装着され、細かいホコリの侵入を防ぐようになっており、そもそも内部清掃といったカバーを開けてのメンテナンスの必要性も少なくなっている。

背面(写真=左)/左側面(写真=中央)/本体前面(写真=右)。前面のステータスLEDやボタンの配置が変更され、背面のUSB 2.0ポートが2基増えている。ケースカバーはサイドパネルに変更された

 ドライブベイ部は、光学ドライブとHDDの位置関係が反対になり、スイング構造から2本の固定ネジを外すことでごっそり引き抜くタイプに変更されている。光学ドライブを着脱する手間はやや増えたようにも思えるが、HDDはそのまま着脱が可能になり、トラブル時の交換などは容易になったと言える。

コンパクトなケースだが、3.5インチHDDを2台内蔵できる

 一方、ライザーカード形式の拡張スロット部は、補強用のステーごと取り外しが可能で、拡張カードを取り付けてから組み込むことが可能だ。狭いケースの中でドライブや拡張カードを苦労して着脱する必要はない。

 なお、AT970では2台のHDDを横並びで内蔵できるようになっている。このサイズで2台のHDD無理なく内蔵できるのは大きなメリットだ。ただし、2台めのHDDは、FDDやメモリカードリーダーと排他になっているほか、チップセットがRAIDをサポートしないので拡張カードを追加しないとRAID構成では利用できない。もっともこの製品の位置付けを考慮すれば、この点は特にデメリットとは言えないだろう。

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