ASUS「P5N-T Deluxe」でnForce 780i SLIを試す:イマドキのイタモノ(1/4 ページ)

» 2007年12月18日 11時30分 公開
[笠原一輝,ITmedia]

 NVIDIAの「nForce 780i SLI」はインテルプラットフォーム向けチップセットの最新モデルで、同社がエンスージアスト向けに提供してきた「nForce 680i SLI」の後継となる。“C72”のコード名で開発が続けられてきたnForce 780i SLIは、nForce 680i SLIからいくつかの点でアップデートされている。3枚のグラフィックスカードを並列して3D描画を行える「3-way NVIDIA SLI」、3つあるPCI Express x16スロットのうち2つがPCI Express 2.0をサポートしていること、インテルの45ナノメートルプロセスルールで製造される新しいCore 2シリーズに対応していることなどが、その主な改良点となる。

 このレビューでは、インテルプラットフォーム向けチップセットとしての特徴、そして、インテルの新世代ハイエンドチップセットである「Intel X38 Express」との比較を行う。3-way NVIDIA SLIとPCI Express 2.0に関しては別に評価記事を掲載する予定なので、そちらを参照していただきたい。

基本はnForce 680i SLIを引き継ぐnForce 780i SLI

nForce 680i SLIとnForce 780i SLIの違い。nForce200の追加が最も大きな変化といえる

 nForce 780i SLIは、その開発コード名である“C72”からすると、新規のモデルのように思えるかもしれない。しかし、実際にはノースブリッジ(NVIDIAではSPPと呼ぶ)には、nForce 680i SLIと同じ“C55”が利用され、サウスブリッジ(NVIDIAの言うところのMCP)も“MCP55”とやはりnForce 680i SLIと同じチップが使われている。ノース、サウスともに特に大きな変更が加えられたわけではない。

 このため、サポートするメモリもDDR2のままで、6チャネルのSerial ATA、2ポートのギガビットLAN、10ポートのUSBといったnForce 680i SLIの仕様をそのまま受け継いでいる。なお、当初1333MHzのFSBには対応していなかったnForce 680i SLIでも、インテルがFSB1333MHz対応CPUをリリースしたあとで、BIOSアップデートなどでサポートされるようになった。そのため、これも厳密には強化点とは言えない。

 NVIDIA製ハイエンドチップセットの特徴であるDDR2のオーバークロック機能もサポートされる。nForce 680i SLIでは、同社が“SLI Memory”と呼ぶオーバークロック用プロファイル「EPP」を搭載したメモリモジュールに対応していたが、nForce 780i SLIでも同様だ。

 このように、構成するチップが同じであるため、nForce 780i SLIはnForce 680i SLIの改良版だと考えることができる。

C55+nForce 200=C72

nForce200の内部構成

 nForce 680i SLIと比べたnForce 780i SLIの強化点はなにか、と問われれば、やはり「3-way NVIDIA SLIへの対応」となるだろう。3-way NVIDIA SLIは、グラフィックスカードを2枚1組で3D描画に利用してきた従来のNVIDIA SLIを3枚1組で利用する仕組みだ。特に超高解像度環境(NVIDIAがいうところのXD-Gaming環境)などで描画性能の向上が期待されている。

 しかし、nForce 680i SLIでは、C55に接続する1本のPCI Express x16、MCP55に接続する1本のPCI Express x16を利用してNVIDIA SLIの構成が可能になっていたが、残りはPCI Express x4であるため、3-way NVIDAI SLIを構成しても、3つのGPUすべてでPCI Express x16を利用するわけにはいかない。

 そこで、nForce 780i SLIでは、NVIDIAが独自に開発した「nForce 200」と呼ばれるPCI Expressスイッチチップを利用して、C55から出ている1つのPCI Express x16を2本のPCI Express x16に分岐している。これにより、C55+nForce 200で2本のPCI Express x16、MCP55で1本のPCI Express x16が用意されるため、3つのGPUすべてでPCI Express x16を利用できるようになる。

 nForce 200のグラフィックスカード側インタフェースはPCI Express 2.0に対応しており、PCI Express x16で5GT/秒の転送を実現している。このため、PCI Express 2.0に対応したGPUを利用した場合、より大容量のデータ転送が可能になる。ただし、C55とnForce200を接続するPCI Express x16はPCI Express 1.1のままなので、そのままでは転送レートが2.5GT/秒と半減する。そこで、NVIDIAはnForce 780i SLIに使うC55では本来の仕様を超える4.5GT/秒にオーバークロックしている。このため、C55は出荷時に選別されて4.5GT/秒で動作したものだけがnForce 780i SLIに利用されているという。これにより、nForce 200にPCI Express 2.0対応GPUを2つ接続した場合でも十分な帯域幅が確保される。

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