NVIDIAが12月13日に発表した、描画処理を3GPU構成で行う新技術「3-way SLI」に対応したマザーボードが、先週の木曜日に入荷している。XFXのATXマザー「MB-N780-ISH9」で、価格は3万6000円前後。在庫はごく少数だ(関連レビュー:3-way NVIDIA SLIを「nForce 780i SLI」と「nForce 680i SLI」で比べる)。
MB-N780-ISH9は、NVIDIAの新しいハイエンドチップセット「nForce 780i SLI」を搭載しており、3本のPCI Express x16スロットの帯域をフル活用して3-way SLIが構築できる。PCI Express 2.0に対応しており、そのほかのスロットはPCI Express x1が1基と、PCIが2基。FSBは最大1333MHzまでサポートし、対応メモリはDDR2 1200/800/667/533MHzとなる。CPUソケットはLGA 775。なお、3-way SLIに対応するグラフィックスカードは、現時点でGeForce 8800 GTXと8800 Ultraの2種類のみ。
入荷数が少なかったこともあり、TSUKUMO eX.やパソコンショップ・アークは即日完売。「人柱覚悟のハイエンドユーザーが買っていきましたが、まだその需要も満たしきれていません。年内の再入荷は難しいでしょうね」(TSUKUMO eX.)。
金曜日に唯一在庫が確認できたフェイス パーツ館も「最近のハイエンドマザーとしてはそれほど高い製品ではありませんが、お金に糸目をつけない人以外はまだ手を出していませんね。せっかくnForce 780i SLIマザーを買うなら、その性能が活用できる環境がほしいところ。でも、それを実現するには相当高額な予算が必要です」と、やはりハイエンドユーザーのみの人気であることを認めている。
なお、MB-N780-ISH9を使うおすすめの構成を複数のショップで聞いたところ、おいそれとは手を出せないコースを示されることが多かった。多数意見をまとめると、次のとおり。
ショップに聞いた3-way SLIのオススメ構成 | ||
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CPU | Core 2 Extreme QX9650 | 12万円前後 |
メモリ | DDR2 PC2-6400 1Gバイト×2(ブランド製) | 1万円弱 |
グラフィックスカード | GeForce 8800 GTX搭載カード×3 | 20万円前後 |
HDD | Serial ATA接続 500Gバイト×2 | 2万円強 |
電源 | 定格1000ワットタイプ | 5万円強 |
ケース | − | 2万円前後 |
そのほか | − | 5万円程度 |
上記の構成にMB-N780-ISH9を合わせると約50万円。それでも、メモリは現在値頃なDDR2 PC2-6400に抑えている。ある店員さんは「余裕があるなら、PC2-10000以上を4Gバイト搭載するのが本当のオススメ。まあ、60万円は下らなくなりますが」と話していた。
なお、複数のショップが共通して強調していたのは、電源ユニットの品質についてだ。フェイス パーツ館は「1キロワット電源は3万円を切る低価格モデルも登場していますが、安定性ではやはり不安があります。数万円安くするだけで、ほかの高級パーツをだめにしてしまう危険性が増すので、電源は特に予算をケチらないことが大切ですね」とアドバイスする。
製品名: | XFX「MB-N780-ISH9」 |
入荷ショップ | |
フェイス パーツ館 | 3万5970円 |
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