NVIDIAは、12月13日に3つのGPUで構成する「3-way NVIDIA SLI」を発表した。3-way NVIDIA SLIを構築するには、グラフィックスカード側ではNVIDIA SLIコネクタを2つ実装し、マザーボード側には3-way NVIDIA SLIに対応したチップセットを搭載して、PCI Express x16スロットを3基実装している必要がある。ただし、サイズが一致していれば、すべてのスロットが16レーンである必要はない。
NVIDIAは、2007年12月13日の時点で3-way NVIDIA SLIに対応している製品として、GPUに「GeForce 8800 Ultra」「GeForce 8800 GTX」を搭載したグラフィックスカードを、チップセットに「nForce 680i SLI」を搭載したマザーボードを挙げている。なお、NVIDIAは明らかにしていないが、今後登場する予定の新しいチップセットでも3-way NVIDIA SLIが利用できる可能性は高いとみられている。
また、ディスプレイドライバ「ForceWare」も3-way NVIDIA SLIに対応する必要があるが、信頼できる情報によると「3-way NVIDIA SLI」の評価用ForceWareとして「ForceWare 169.18」が配布されているという。これは、公式β版といわれている「ForceWare 169.21 Beta」より番号が若い。
3-way NVIDIA SLIに関するNVIDIAの資料では、3-way NVIDIA SLIを組み込んだPCシステムに求められる電源ユニットの容量として、ピーク容量が最低でも1100ワットであることを求めている。加えて、3-way NVIDIA SLIに対応するGPUがGeForce 8800 GTX、ならびに、GeForce 8800 Ultraであることから、PCI Express外部電源として6ピン×6本が必要になる。NVIDIAでは、この条件を満たす3-way NVIDIA SLI対応の電源ユニットとして以下の10モデルを紹介している。
ベンダー | モデル |
---|---|
2theMax | SP-1200 |
CoolerMster | Real Power Pro 1250W |
GIGABYTE | Odin 1200W |
PC Power&Cooling | Turbo-Cool 1200 |
Tagan | BZ1100 1100W |
Tagan | TG1100-U6 |
Tagan | ITZ1100 1100W |
Tagan | ITZ1300 1300W |
Topower | EP-1200P10-T2 |
Topower | EP-1200P10 |
3-way NVIDIA SLIを構築するときは、専用のブリッジチップで3枚のグラフィックスカードを連結する。このブリッジチップには「2口×3枚」のコネクタが用意されており、それぞれのカードが相互に接続される。従来のブリッジチップを2列にしたような形状だが、内部はそれぞれが相互に接続できるように配線されているので、従来のコネクタを2つ使っても3-way NVIDIA SLIは構築できない。
従来、NVIDIA SLI用のブリッジコネクタはマザーボードに同梱されてユーザーに提供されていたが、nForce 680i SLIを搭載したマザーボードをすでに購入しているユーザー、または、すでに流通しているnForce 680i SLIマザーに対して3-way NVIDIA SLIコネクタがどのような形態で提供されるのかについて、NVIDIAは、「Designed by NVIDIA」に準拠したマザーボード用の3-way NVIDIA SLIブリッジチップが、Faithからオンライン販売されることを明らかにしている。
NVIDIAが独自に測定したテスト結果によると、単体構成の性能を100とした場合の相対性能は、2枚構成において150から200だったのに対して、3-way NVIDIA SLI構成では180から260程度に向上するとされている。
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