Nehalemの性能に期待していいのか元麻布春男のWatchTower(2/3 ページ)

» 2008年05月20日 16時51分 公開
[元麻布春男,ITmedia]

インテルのCPUで内蔵されるメモリコントローラの姿とは

モジュール化されるNehalem世代のCPU

 Nehalem世代でセグメントごとに機能的な違いを持たせるのがUncore部の役割だ。Uncore部のメモリコントローラ、QuickPath(QP)インターコネクト、3次キャッシュ、オプションとして用意されるグラフィックスコア、さらにはパワーマネージメント機能など、こうしたパートの有無、あるいは実装される容量とあわせて、搭載するCoreの数を加減することで、ラインアップにおける各モデルを作り分ける戦略である。

 デスクトップPC向けにはUnbuffered DIMMに対応したメモリコントローラを使い、サーバ向けにはRegistered DIMM に対応したメモリコントローラを搭載する。ハイエンド向けには3チャネルとされているメモリコントローラも、モバイルPC向けでは減らされるかもしれない。同様に、QPインターコネクタトも、デスクトップPC向けやモバイルPC向けでは最小限でも、MPサーバ向けのXeonでは増やす必要がある。

 Uncore部で最も注目されるのが内蔵メモリコントローラとQPインターコネクトだ。これらの採用によりNehalemは従来のFSBを捨て、従来のCPUとは互換性のないソケットへと移行する。メモリコントローラを内蔵するからこそ、QPインターコネクトの採用が可能になった、と見ることもできるだろう。

 内蔵されるメモリコントローラは、上述のようにUnbufferedとRegisteredの両タイプが用意され、最大で3本のメモリチャネルに対応する。さらにNehalem世代のハイエンドデスクトップPC向けモデルとなるBloomfieldでは、各チャンルに2枚のUnbuffered DIMMをサポートできること(合計で6枚のDIMMを利用できる)、2Gビット DRAM技術への対応で4Gバイト DIMMを6枚で実装した計24Gバイトの搭載が可能なこと、DDR3-800からDDR3-1333まで対応することなどが明らかにされている。

 ただし、設定されるメモリバスの動作クロックによって利用できるDIMMの数が制約されるのかどうか、といった詳細は現時点では不明だ。

ハイエンドデスクトップPC向けのBloomfield。QPインターコネクト経由でチップセットのTylersburgと接続される
Bloomfieldのメモリコントローラの仕様。DIMMはCPUから遠いスロット0から組み込んでいく

FSBから脱却を果たすQPインターコネクト

 QPインターコネクトは、上りと下りのそれぞれで20レーンと独立した動作クロックで構成されるpoint-to-pointのシリアルインタフェースという形態をとる。20レーンのうち、プロトコルやエラー訂正に4レーンが使われるため、データ転送に利用できるのは16レーン分だ。サーバなどでは、この20レーン単位のQPインターコネクトを複数セット持つことになる。同じシリアルインタフェースでもPCI Expressのように埋め込みクロックを使わなかったのは、汎用I/OであるPCI Expressに対し、CPU、チップセット、アクセラレータのようなチップ間接続に使われるQPインターコネクトでは効率を重視したためと考えられる。

 最大データ転送レートは、上りと下りそれぞれで12.8Gバイト/秒、合わせて25.6Gバイト/秒となる。1レーンあたりだと800Mバイト/秒となり、PCI Express 2.0の1レーンあたり500Mバイト/秒(クロックを除いた実効)の160%に相当する。この数字は最初のインプリメントの値であり、Serial ATAやPCI Expressのように、段階的にデータレートを引き上げていくことが予定されている。

 Pentium Pro以降で使われてきたGTL+によるFSBを捨て、QPインターコネクトと内蔵メモリコントローラを採用することにより、ソケットレベルの互換性は失われる。ハイエンドのBloomfieldでは、新たに「LGA1366」と呼ばれるソケットが採用されるが、よりメインストリーム向けのCPUではさらに異なるソケットがサポートされる可能性もある(グラフィックスの有無といった機能の違いによって)。現在は、デスクトップPCであれば、ローエンド(例えば、Celeron)からハイエンド(例えば、Core 2 Extreme)まで共通のソケットであり、同じマザーボードをバリュークラスのPCとワークステーションとで“共有できなくも”なかったが、物理ソケットが異なってくることで、こうした「リソースの流用」には一定の制限が生じてくるだろう。逆にハイエンド製品の差別化が容易になる、と見ることもできる。

QPインターコネクトの概要
Bloomfieldに採用されるLGA1366ソケット。従来より大型化すると同時に、CPU側のピンピッチは細かくなる。ソケットの大型化に対応するため、基板背面のバックプレートと組み合わせて強度を確保する

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