ナナオ、白色LEDバックライト搭載の24.1型“エコ”液晶「FlexScan EV2411W-H」コンセプトはEcoView

» 2008年09月11日 19時00分 公開
[ITmedia]
「FlexScan EV2411W-H」(写真はブラックモデル)

 ナナオは9月11日、24.1型ワイド液晶ディスプレイ「FlexScan EV2411W-H」を発表した。セレーングレイとブラックのカラーバリエーションを用意し、10月16日に発売する。価格はオープンで、同社直販のEIZOダイレクト価格は8万4800円だ。

 FlexScan EV2411W-Hは環境と作業者への負荷低減に注力した独自の設計コンセプト「EcoView」を初採用した製品。同社の液晶ディスプレイとしては初めて白色LEDバックライトを搭載し、従来のCCFL(冷陰極管)バックライトに比べて、実用的な輝度設定での消費電力を低く抑えている。CCFLと異なり水銀を使用していないことから、廃棄時における環境負荷も小さくした。

 内蔵の外光センサを利用し、周囲の環境に応じて画面の明るさを自動調整することで、目の負担と消費電力を減らす「Auto EcoView」機能も搭載している。Auto EcoViewは、同社の従来機種に実装されてきた輝度の自動調整機能「Bright Regulator」を強化したものだ。輝度自動調整のアルゴリズムを見直し、前面のボタン1つで機能のオン/オフを切り替え可能にした。

 白色LEDバックライトとAuto EcoView機能などの組み合わせにより、同社の旧来の同等機種と比較して消費電力を半分以下に低減したという。

輝度に応じた消費電力の低減状況を示すEcoView Index機能は、ボタン1つで画面の右下に表示できる

 輝度を低くすることで消費電力が下がる様子をメーター表示で確認できる「EcoView Index」機能、自然な姿勢での作業が行えるようにするスタンドの調整機構、未使用時に一定時間で待機モードやパワーセーブモードに移行する機能、用途に応じて最適な画質モード(輝度、ガンマ、色温度)を選べる「FineContrast」機能、一定時間ごとに休憩を促すメッセージを自動表示するソフト「EyeCareユーティリティ」も装備した。

 さらに、第三者機関の各種環境基準に独自の基準を加えて制定した環境基準「EIZO Eco Products 2009」に初めて適合し、主電源オフ時における消費電力を0ワットに抑えることで、消費電力の削減およびユーザーの疲れ目や疲労感の軽減に配慮している。消費電力は45ワット、パワーセーブ時で0.8ワット以下、待機時で0.6ワット以下に抑えた。

 2008年11月には複数台の同社製液晶ディスプレイの電源や画面輝度を1台のPCから一括制御し、IT管理者などが組織単位で電気使用量を削減できるようになるユーティリティソフト「EcoView NET」を無償提供する予定だ。

画面の下に外光センサと操作ボタンが並ぶ。一番左に外光センサ、その右隣にAuto EcoViewとEcoView Indexのオン/オフボタンを配置

 液晶ディスプレイの基本スペックについては、1920×1200ドット表示の24.1型TNパネルを採用。輝度は300カンデラ/平方メートル、コントラストは1000:1、応答速度(黒→白→黒)は5ms、視野角は上下178度/左右178度(コントラスト比5:1時)だ。インタフェースはDVI-D(HDCP対応)入力とD-Sub入力を1系統ずつ、ステレオミニの音声入出力を備えている。0.5ワット+0.5ワットのステレオスピーカーも内蔵する。

 本体サイズは566(幅)×208.5(奥行き)×456〜538(高さ)ミリ、約10.2キロ。画面の位置調整は、上40度のチルト、左右各35度のスイベル、82ミリ範囲の昇降、右90度の縦回転に対応する。保証期間は購入日より5年間だ。

 なお、今後同社はFlexScan EV2411W-Hにとどまらず、FlexScanシリーズの開発において環境と作業者への負担を軽減する設計コンセプト「EcoView」を反映し、ディスプレイによるトータルコスト削減を目指していくという。

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