ネットワーク強化型の「MOVIE COWBOY DC-MCNP1」を試すそろそろ買い替え?(1/3 ページ)

» 2009年08月14日 12時20分 公開
[瓜生聖,ITmedia]

スタイリッシュな小型筐体を採用

MOVIE COWBOY DC-MCNP1。実売価格は1万9900円前後

 MOVIE COWBOYシリーズは主にテレビなどに接続して動画や写真、音楽などを楽しむメディアプレーヤーだ。HDDが内蔵可能になっているほか、ネットワーク対応モデルではネットワーク上のメディアファイルを再生することもできる。PCと親和性の高いメディアプレーヤーとしてはいち早くWindowsファイル共有(SMB)に対応し、サーバ側に特別な準備が不要であること、DVD-VideoのISOファイルをネットワークごしに再生できることなど、使い勝手の良さから人気のシリーズとなっている。

 MOVIE COWBOYの最新モデル「DC-MCNP1」で最初に目につくのは、対応HDDが2.5インチになり、無線ルータと見まごうほどに薄くなった小型筐体だ。2.5インチHDDに対応したモデルは過去にも「DC-MC25U」や「DC-MC25U2」があったが、どちらもネットワークには対応しておらず、車載用途などモバイルを意識したモデルだった。DC-MCNP1は2.5インチ対応型初のネットワーク対応モデルとなる。

 3.5インチHDDの価格下落が激しいためにあまり目立たないが、2.5インチHDDの低価格化・大容量化もめざましいものがある。今や500Gバイトですら8000円前後という状態だ。見回してみると今まで3.5インチHDDの独壇場であった自作パーツにも2.5インチ対応のものが目立ち始めている。DC-MCNP1ではオプションで車載用のシガーアダプタが用意されているものの、主な用途としてはネットワークを活用した据え置きと考えていいだろう。MOVIE COWBOYユーザーの中にはディスクレスで運用している人も多いが、そういった人にとっても筐体のコンパクト化という意味でメリットは大きい。

 排熱機構としてはアルミ筐体による放熱のほか、底面に25ミリ角の小型ファンを1基搭載しているが、設定によってファンを停止させることもできる。ファンの回転数は高速/中速/低速/停止の4段階の手動設定だ。HDDを内蔵せず、ファンを停止することで完全無音にすることもできるが、その場合は側面のアルミ板からのみの放熱となる。デコーダチップ自身の発熱も大きいため、熱のこもりやすい場所での利用には注意が必要だろう。また、ファンが底面に取り付けられているため、エアフローの確保に付属スタンドの装着は必須だ。

本体前面にボタン類は一切なく、動作インジケータのみのシンプルなデザインだ(写真=左)。背面インタフェース。コンポーネントビデオ出力、S-Video出力、同軸デジタル出力が廃止された(写真=中央)。ファンは口径が小さく動作音はやや耳障り。HDDを内蔵する場合、エアフローのために付属スタンドの装着は必須だ(写真=右)

 背面の面積が小さくなった分、映像用インタフェースはHDMIとコンポジットの2種のみと、最新デジタル出力と最古アナログ出力の2系統に絞り込まれた。コンポーネント出力が廃止されたため、D端子を含むアナログフルHD出力はできなくなっている。現在使用しているテレビに接続するつもりのユーザーは注意しよう。一方、音声用インタフェースはHDMIに加え光デジタル(S/P DIF)端子とRCAが用意され、同軸デジタル出力が廃止された。

 そのほかのインタフェースは、100Base-TX、2ポートのUSB 2.0 Aコネクタ、1ポートのUSB 2.0 miniBコネクタとなっている。USB 2.0 AコネクタはUSBストレージをDC-MCNP1で使用するためのもので、USBフラッシュメモリやUSB外付けHDDを接続して再生することができる。そのほかオプションの無線LANアダプタの接続用にも使用する。一方、USB 2.0 miniBコネクタはPCなどに接続する際に使用するもので、DC-MCNP1を外付けHDDとして利用する。DC-MCNP1自身がUSBマスストレージクラスに対応しているため、ドライバは不要だ。

HDDマウンタにねじ止めした2.5型SATA HDDを挿入する。マウンタとケースはねじ止め不要だ(写真=左)。内容物一式。このほかにRCAケーブル、USBケーブルが付属する(写真=中央)。筐体側面は放熱用のアルミ素材。デコーダチップ面にはヒートシンクも取り付けられている(写真=右)

ファンスピードは手動設定。完全停止も可能だ(画面=左)。テレビ出力はHDMI自動/NTSC/PAL/480p/576p/720p 50Hz/720p 60Hz/1080i 50Hz/1080i 60Hz/1080p 50Hz/1080p 60Hzに対応する(画面=右)

音声デジタル出力はHDMIと光デジタルに対応。WMA 2.1チャンネル/5.1チャンネルから選択できる(画面=左)。1080p/24Hzにも対応。出力機器側にも対応が必要だが、24fpsのソースをマスタに近い形で楽しめる(画面=右)

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