会社で使う業務用PC。使用者の業務内容や規模、実力の差こそ多少はあれど、これはプロフェッショナル作業のためのPCだ。……であるにもかかわらず、貸与されるPCのたいていは“しょぼい”。
そんな現状において、企業導入、特にSMB(Smarll Medium Business:中小企業)向けに特化して開発されたのがデルの「Vostro 3000」シリーズだ。
Vostro 3000シリーズは、基本プラットフォームとカスタマイズメニュー、価格帯をほぼ共通化しつつ、ディスプレイサイズ別に13.3型ワイド、14型ワイド、15.6型ワイド、17.3型ワイドと計4モデルをラインアップするのが特徴だ。「よりパワフルで、軽く、洗練されたデザイン。SMBニーズに応えるために専用設計された次世代のビジネスPC」をコンセプトに、Core iシリーズ+Intel HM57 Expressチップセットを組み合わせたプラットフォームを採用し、外部GPUもオプションで選択可能。全モデルに、落下センサー付きHDDとDVDスーパーマルチドライブを内蔵する2スピンドルノートPCとして展開する。
今回はこのうち、1366×768ドット表示に対応する13.3型ワイド液晶ディスプレイ搭載モデル「Vostro 3300」の実力をチェックする(※機材の都合で、搭載OSや仕様、キーボード配列など、国内向けモデルと一部異なる部分があります。ご了承ください)。価格は、Core i3搭載モデルで6万4980円から、Core i5搭載モデルで8万4980円から。CPUにCore iシリーズを採用したノートPCとしては、なかなか戦略的な価格設定としてあることが分かる。
まずは外観デザインを眺めよう。ボディは半つや消し+細かい粒状塗装を施したアルミニウム素材を採用し、触れるとひんやりとする金属独特の質感が得られる。同時にカッチリとした強固さによる安心感もある。重量は約1.94キロで、本体サイズは325(幅)×229(奥行き)×20.1〜28.6(厚さ)ミリ。過度な突起類がなく、ほどよくスリムなのでバッグへの収納性も上々だ。重量1.9キロとなると昨今のモバイルノートPCとしては確かにやや重いが、光学ドライブを内蔵する2スピンドル機であること、全面に金属素材を用いていることを考慮すると、ぎりぎり許容範囲といえる……だろうか。
このほか、“余計なものは撤廃してコストカット”がありがちな法人向けPCでは珍しく、カラーバリエーション展開を行うのもVosro 3000シリーズのポイントだ。標準のアバディーン・シルバー(評価機)のほか、オプションでルーサン・レッドとブリスベン・ブロンズの計3色を用意する。中小企業やSOHO、部署/グループ単位など、比較的導入数が少ない顧客の「でも自分が常に使用するPCなので……」といったニーズを満たすシリーズのため、特定のカスタマイズ構成においてオプションカラーを選択できるようにしたという。
Vostro 3300の場合、ルーサン・レッドはCore i5-520Mを選択、ブリスベン・ブロンズはCore i5-520M/4Gバイト以上のメインメモリ/500GバイトのHDD/バックライト付きキーボードの構成で選択できる。価格はプラス1050円だ(2010年4月現在、上記の仕様はオンラインストアで選択しにくい構成であるため、シルバー以外を希望する場合はデル注文・問い合わせ先:0120-912-721 に問い合わせてほしい)。
本体のインタフェース類は、左側面にDC入力、USB 2.0、100BASE-TX対応有線LAN、ExpressCard/34スロット、光学ドライブ(DVDスーパーマルチ)、右側面にUSB 2.0、eSATA(USB 2.0共用)、アナログRGB出力、排熱口、本体前面にアナログスピーカー、マイク/ヘッドフォン、無線LANオン/オフスイッチ、SDHC対応SDメモリーカード/MMC対応マルチメモリカードスロットを実装し、無線通信機能としてIEEE802.11 b/g/n対応無線LANとBluetooth(オプション)も内蔵する。
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