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» 2010年05月12日 17時00分 公開

iPhoneユーザーや高機能志向の人も満足:“現在最強”!?、ほぼ全部入り無線LANルータ「Aterm WR8700N」の実力検証(後編) (2/3)

[坪山博貴(撮影:矢野渉),ITmedia]

家庭での利用に便利なエコモードと簡易ファイルサーバー

photo エコモードは2種類の設定があり、エコモードにする時間帯は分単位でスケジュール化できる

 WR8700Nは、極めて高機能なブロードバンドルータであると同時に、別の意味でAtermシリーズらしい家庭での利用も考慮した機能も備える。

 1つ目はエコモード。無線LANを無効にしたり、有線LANの最大通信速度を100Mbpsに落とすことで消費電力を最大54%、さらに未使用のLANポートへの電源供給を遮断することで最大59%に抑えることが可能だ。エコモードへの切り替えは本体のボタンで手動で行うほかに、スケジュール設定で時間帯別に移行/復帰を自動的に制御できる。例えば、深夜帯は無線LANを停止して、子どもがゲーム機やノートPCからインターネットに接続することを禁止する──などの応用が考えられる。

 2つ目は背面のUSBポートを利用した簡易ファイルサーバー機能だ。これは、USBマスストレージクラスのUSBメモリやUSB接続型の外付けHDDを、ネットワーク型ファイルサーバーあるいはDLNAサーバーとして利用できるようにするもの。外付けHDDなどの手持ちの機器を応用するだけなので、かなりリーズナブルにNAS環境を構築できるのがポイントである。

photophoto ファイルサーバー機能は、ユーザー認証に加えて、リードオンリーとする選択なども可能。サポートフォーマットはFAT32のみなので、ユーザーによっては大容量USB外付けHDDを接続して利用するには少し不便な部分もある。ただ、Atermシリーズで初めて実装された機能なので今後の改良に期待したい

 もっとも、本格的なNASと比べると機能は劣る。ファイル転送速度は有線LANで接続したPCにおいてリード最大約8Mバイト/秒程度とかなり遅め(PCとUSB 2.0接続時でリード19Mバイトが出るUSBメモリを使用した場合)で、NTFSはサポートされない。デジカメ写真を家族で共有する──程度ならよいが、動画データも共有するとなるとパフォーマンスはやや足りない。また、インターネット側(外出先など)からの利用が(現時点では)考慮されていない点も少々残念だ。

 この機能は大容量のUSBメモリを接続するなど、家庭内でのライトなファイルの共有に利用するならそこそこ便利そうだが、それならばUSBポートは前面にもあってほしいし、取り外しもWeb設定ツール上で「アンマウント」作業が必要なので、一般家庭内ユーザーが使うとなるとやや面倒。ともあれ、こちらはソフトウェアベース(ファームウェアのアップデートなど)で機能追加・向上もありえるだろうから、今後、さらなる機能の刷新や工夫に期待したい。

photo USBメモリを接続してPCからの転送速度を計測したところ、リードで約8Mバイト/秒、ライトで約4Mバイト/秒となった。ちなみに、PCへのUSB 2.0接続時はリード19Mバイト/秒、ライト6Mバイト/秒程度が出るUSBメモリなので、転送速度は実質半分程度といったところ。ハイビジョンビデオカメラで撮影した高ビットレートの動画データなどでの利用は厳しいかな──という評価だ

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