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小さいけどデキるヤツ!?――3LED光源の小型DLPプロジェクター「NP-L50WJD」を試した使い方はあなた次第(2/3 ページ)

» 2011年09月09日 10時30分 公開
[ITmedia]
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PCいらずで使える高機能なビュワーを内蔵

 本体サイズの割に装備はかなり充実している。映像入力はアナログRGB(D-Sub)、HDMI、コンポジットビデオの3系統を搭載。HDMIがあるため、PC以外にも、ゲーム機やAV機器、タブレット、デジタルカメラなどを接続しやすい。また、PC本体とUSBケーブルで接続できるUSBディスプレイ機能をサポートしたMini USB(タイプB)ポートも持つ。

 音声入力はステレオミニとHDMI(映像入力と共用)を用意し、側面に2ワットのモノラルスピーカーも内蔵する。

本体の正面にはレンズと赤外線受光部、吸気口を配置(写真=左)。背面には各種インタフェースと排気口を搭載する(写真=右)

左側面にあるのは排気口のみだ(写真=左)。右側面にモノラルスピーカーと吸気口を備える(写真=右)。

 さらにSDメモリーカードスロットとUSB(タイプA)ポートも備えており、SDHC/SDメモリーカードやUSBメモリに保存した画像、動画、PDF、Microsoft OfficeといったファイルをPCいらずで本体内蔵のビュワー機能から投写できるほか、1Gバイトの内蔵メモリにこうしたファイルを保存して再生することも可能だ。

 本体だけでさまざまなデータを投写できるので、持ち運ぶ際も利用シーンによってはノートPCを一緒に携帯しなくて済むのはうれしい。対応フォーマットが豊富なのもポイントだ。

PC本体とUSBケーブルで接続できるUSBディスプレイ機能をサポート(写真=左)。USBメモリやSDメモリーカードからダイレクトにデータを読み込んで再生できる(写真=右)

NP-L50WJD単体で再生可能なファイル
ファイル種別 ファイル形式 備考
画像 JPEG、BMP JPEGはベースライン/プログレッシブ対応、BMPはフルカラーのみ対応
動画 AVI、MOV、MPG、MP4、WMV、MKV Motion JPEG、MPEG-2、MPEG-4 AVC/H.264+AAC、VC-1に対応
文書 Microsoft Word/Excel/PowerPoint、PDF Office文書は97〜2007に対応、PDFは1.0〜1.7に対応
音楽 WAV、MP3、WMA WMAはPCM、AD-PCMに対応

三脚用ネジ穴&チルトフリー設計で柔軟な設置環境に対応

 小型軽量ボディなので設置は苦にならず、電源ボタンを押してから3〜4秒程度(実測値)で映像が表示され始める「クイックスタート」により、素早いセットアップが可能だ。電源端子に電力が供給されると自動的に起動する「ダイレクトパワーオン」機能も用意しており、オン/オフの設定が行える。

 投写レンズは固定焦点(F1.5、f=13.92)で、ズーム機能は装備しない。フォーカスは本体のレバーで手動調整する仕組みだ。この辺りはシンプルな仕様だが、小型軽量ボディに、後述する三脚対応およびチルトフリー対応といった工夫があり、設置に不便は感じない。

 投写画面の台形ゆがみを上下方向最大±40度の範囲で自動的に調整してくれる自動台形歪み補正機能もセットアップの手間を省くのに一役買ってくれる。

 投写距離については短焦点寄りの設計で、0.52メートルで17型、0.91メートルで30型、1.21メートルで40型、1.81メートルで60型、2.41メートルで80型、3メートルで100型とされている。NP-L50WJDは明るさが500ルーメンと高くないので、遮光が不完全な環境ではあまり大画面を欲張らず、少し小さめに投写したほうが視認性が高く映像もキレイだ。

底面に三脚用のネジ穴を装備。なお、同社はNP-L50WJDの発売記念として、メーカー初回出荷1000台限定でマンフロット製の三脚を添付する「デビュー・キャンペーン」を実施する(※こちらのキャンペーンは終了しました)

 ボディ底面に投写角度調整用のチルトフットに加えて、三脚用のネジ穴を設けている点にも注目したい。設置するのに適当なテーブルや棚がない場合、カメラ用の三脚を装着すれば、高さや角度を柔軟に調整可能で、狭い場所にも設置できて重宝する。

 例えば、旅行にデジカメと三脚、NP-L50WJDを持っていけば、日中はデジカメを三脚にセットして撮影し、夜はNP-L50WJDを三脚に装着して昼間に撮影した写真を宿泊先の壁に投写して上映会をする、といった楽しみ方ができるのだ。

 もう1つ、プロジェクターを上下方向に360度どの角度でも設置できる「チルトフリー」に対応しているのも面白い。これによって、寝っ転がって天井に投写した星空を眺めたり、イベントやショップで空間演出的に高い場所から低い場所へ投写したり、と幅広い設置環境で扱える。チルト角度をつけての設置も三脚があれば容易だ。

 携帯利用時などでスクリーンを用意できない場合、色が付いた壁面に投写しても、正しいホワイトバランスに近づくように色合いを調整してくれる壁色補正機能が役立つだろう。壁の色は赤、緑、青、シアン、マゼンタ、イエローの6色から選択できる。

 NP-L50WJDは電源を切って片付けるのも手軽だ。電源オフとほぼ同時に冷却ファンの回転も止まる「クイックパワーオフ」機能や、投写中に電源タップのスイッチやブレーカーで電源をオフにしても問題ない「ダイレクトパワーオフ」機能にも対応する。

本体の各種設定はカードリモコンから

 プロジェクターの各種設定は付属のカードリモコンでまとめて行う。

 カードリモコンには、電源をはじめ、音量の上げ下げ、入力切り替え、画面の自動調整、投写画面の部分拡大(最大4倍まで24段階で変化)といったショートカットボタンが用意されており、これらの調整は容易だ。ただし、ここに後述する画質モードのボタンも欲しかった。そのほか、メニュー表示、決定、戻る、上下左右といったボタンが配置されている。

使用頻度の高いと思われる機能にショートカットボタンを用意したカードリモコンが付属する

 カードリモコンのメニューボタンを押すと起動する設定メニューには、さまざまな項目がある。用途別に画調を切り替えられるピクチャーモードは、計8種類(プレゼンテーション、高輝度モード、ビデオ、ムービー、sRGB、黒板、Adobe RGB、ユーザー)を用意。sRGBとAdobe RGBのモードが選べるため、デジカメで撮影した写真をそれぞれの色域で閲覧したい場合にも便利だ。

 ガンマ補正(フィルム、ビデオ、グラフィック、PC、黒板)や色温度(高、中、低)、彩度、色相といった細かな画質調整にも対応するほか、アスペクト比、オーバースキャン、垂直台形補正、投写方法(フロント/リア、デスク/上下反転の組み合わせ)など、プロジェクターではおなじみの設定項目も一通り備えている。

 カードリモコンによるメニューの操作は、表示切り替えのレスポンスが少し遅れたり、逆に項目を移動しすぎることがあるなど、操作には多少の慣れが必要だった。機能や操作性はフルリモコンのほうが上だが、携帯性を考慮した製品なのでカードリモコンの採用は正解だろう。

ピクチャーモードは8種類を用意(写真=左)。ガンマ補正や色温度の設定もある(写真=中央)。アスペクト比の固定やオーバースキャン、台形補正などのメニューも備える(写真=右)


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