オフィスを移転して消費電力40%減――マイクロソフトが節電への施策を紹介:部署ごとの消費電力ランキングも(1/2 ページ)

» 2011年11月29日 00時30分 公開
[池田憲弘,ITmedia]

「震災前から節電に取り組んできた」

 日本マイクロソフトは11月28日、同社の節電への取り組みを紹介する記者説明会を実施した。同社は、東日本大震災以降、PC節電に関する情報ページ「停電に備え、節電してWindows PCを使用する方法」を公開し、2011年5月に「Windows PC 自動節電プログラム」を配布するなど、節電に関する情報や、ソフトの提供を行ってきた。

photo 同社業務執行役員 CTOの加治佐俊一氏

 同社業務執行役員 CTO(最高技術責任者)の加治佐俊一氏は、「マイクロソフトは震災前から節電に取り組んできた。マイクロソフト全体で、2012年までに二酸化炭素の排出量を30%削減する(2007年度比)という目標を掲げている。平時から節電に取り組んでいたからこそ、震災時や夏の節電にも問題なく対応できた」と述べた。

 2011年5月に公開した「Windows PC 自動節電プログラム」は約19万回ダウンロードされ、ページの閲覧数は約110万回となった。「多くの人にダウンロードしてもらったことも大切なことだが、コントロールパネルから簡単に省電力設定が行えることが認知され、多くの人が実行したということも大きな成果だ」(加治佐氏)と述べた後、「夏は乗り切ったが、原発の影響もあり、継続して節電に取り組まなければならない状況は続くだろう。次は冬に向けて対策をしなければならない」と改めて節電の重要性をアピールした。

さまざまな施策で40%の電力削減

photo 同社リアルエステートアンドファシリティーズプログラムマネージャーの長坂将光氏

 マイクロソフトが行う節電対策はPCに限ったことではない。同社リアルエステートアンドファシリティーズプログラムマネージャーの長坂将光氏は、品川本社オフィスにおける節電対策を紹介した。

 品川オフィスに移転してから、フロア内の机上面照度を900〜1000ルクスから350ルクスに落とし、さらに震災後、250ルクス程度まで照度を抑えているという。記者説明会では、実際に250ルクスまで照度を落とすデモが行われたが、ノートPCで作業するには問題ない程度の明るさだった。

photophoto 節電への取り組みを6つ紹介したが、「電灯」「複合機」「消費電力可視化」の3つを詳しく解説した(写真=左)。照度を落とすほか、センサーによる自動消灯にも対応している(写真=右)

 ただし、紙媒体を使った作業や会議の場合、250ルクスでは暗すぎるため、会議室や個室など場所によって細かく照度を調節したり、タスクライトを貸し出したりして対応している。このほか、色温度を変化させることで、明るく見えるよう演出するなど、さまざまな工夫を行っているという。

 品川オフィスへの移転に伴い、IDカード認証型のプリント環境を導入したことも節電に一役買っている。品川オフィスでは社員の約60%がデスクを固定しないフリーアドレス制を導入したこともあり、社内のどのプリンタでも印刷できるようにする必要があった。そこで、印刷データをサーバに蓄積し、IDカードを使って個人認証を行った後、プリンタがサーバ側にアクセスして印刷するという方法を導入したところ、出力ミスや出力資料の取り忘れなどが減ったという。「印刷後に急用などが入ってしまうと、ついつい印刷物を取り忘れてしまいがち。前のオフィスのときは、プリンタに印刷物が残っていることが多かった」(長坂氏)

 IDカード認証型のプリント環境を適用した結果は上々で、オフィス移転前と比較し、消費電力は約半分に、紙の使用量は約30%減少、コストも約20%減少した。これらの節電対策によって、オフィス移転前(5拠点合計)と比較し、電力使用量は約40%減少したという。

photophotophoto IDカード認証型のプリント環境を適用した結果、オフィス移転前と比べ、消費電力、紙の使用量、コストが減少した(写真=左)。数々の施策によって、オフィス移転前と比べ、電力使用量は約40%減少した(写真=中央)。各オフィスでの節電対策の一覧(写真=右)
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