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» 2012年04月27日 18時30分 公開

一癖あるが高性能、ヘビーユーザー向けのモバイルバッテリー「MiLi Power Queen」スマホ、タブレット、ノートPCにも使える(2/2 ページ)

[池田憲弘(撮影:矢野渉),ITmedia]
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充電速度はAC並み、ノートPC対応は“おまけ”程度の認識で

 それでは、充電のスピードを計測してみよう。まずはスマートフォンを充電してみた。バッテリー残量15%のEVO WiMAX(バッテリー容量は1500mAh/3.7ボルト)を1時間充電し、10分ごとのバッテリー回復具合を追ったのが以下の表だ。

バッテリー充電テスト(画面表示、WiMAXはオフ、Androidアプリ「battery mix」を起動)
経過時間 バッテリー残量
0分 15%
10分 25%
20分 35%
30分 44%
40分 53%
50分 63%
60分 71%

 結果を見ると、およそ10分で9%という速さで充電されている。これは付属ACアダプタとAC電源で充電する場合と同等の早さで、残量が0%からでも約2時間弱でバッテリーはフル充電になる。端末上でもAC電源による充電と認識される。50%程度バッテリーが回復すれば、少なくとも半日はバッテリーが持つ。

 タブレットの場合はどうだろうか。バッテリー残量25%の7型タブレット「eden TAB」(3820mAh/3.7ボルト)を1時間充電し、10分ごとのバッテリー残量を追った(バッテリーは5%刻みの表示となる)。

バッテリー充電テスト(画面表示オフ、Wi-Fiオン)
経過時間 バッテリー残量
0分 25%
10分 35%
20分 45%
30分 55%
40分 65%
50分 70%
60分 75%

 最後は充電速度が落ちたが、こちらもスマートフォンと同様、10分で10%程度バッテリーが回復している。満充電になっても本製品のバッテリー残量は、LEDが1つ減っただけなので、本製品が満充電ならばeden TABは2〜3回充電できそうだ。

photo 説明書内に書いてある、ノートPC対応機種の一覧。ThinkPadのメーカーがIBMとなっているあたり、IBMがPC事業をレノボに売却する2004年以前のものだと思われる

 ノートPCでの充電については、注意すべき点がいくつかある。まずは対応機種についてだ。コネクタは9種類あり、製品付属の説明書には対応機種の一覧も記載されているものの、基本的には米国仕様の古いノートPC(10年以上前に発売した機種など)ばかりで、日本で販売している最近のPCと照らし合わせるのは難しい。

 OTASの製品説明ページにも対応機種を記載していないため(同社によると「対応機種のリストはあるものの、膨大な量であるため公開していない」という)、普段使用するノートPCに対応する端子があるかどうかは、OTASに電話やメールで問い合わせる必要がある。なお「希望すれば、同社から端子のみを貸し出すことも前向きに検討している」(同社担当者)としている。

 東芝のUltrabook「dynabook R631」や富士通のノートPC「LIFEBOOK AH77/E」で試してみたところ、いずれもコネクタが合わなかったが、筆者が普段仕事で使用しているレノボの「ThinkPad T410i」にはぴったり合うコネクタがあった。社内のさまざまなThinkPadに試してみたら、T420iやX220i、X60、X200も同じコネクタで接続できた。

 バッテリー残量17%のThinkPad T410iに、本製品を接続してスリープ状態で本製品のバッテリーがなくなるまで充電したところ、T410iのバッテリーは57%まで回復した。40%回復するならば、最低でも1時間程度は駆動時間が伸びる。緊急時の手段としては十分使えるだろう。

photo ThinkPad T410iに本製品を接続した。レノボ製品以外にも、デルの「Studio XPS 13」にも対応するアダプタがあった

 作業しながら充電を行った場合はどうか。バッテリー残量20%のT410iに本製品を接続して、テキストエディタによる原稿執筆やWebブラウジングを行いながら充電をしてみたが、本体が50度程度まで発熱し、10分ほどで充電が止まってしまった。充電が止まったときのT410iのバッテリー残量は32%と、10分間で12%バッテリーが回復し、本製品のバッテリー残量を示すランプは1つ減っていた(4個→3個)。

 充電に使用できるノートPCが限られることや、仮に充電できたとしても、PCを使いながら充電すると過度に発熱する場合があるといった欠点があるものの、緊急用のバッテリーとしては利用できる。ただ、この機能のみに期待して購入するというよりも、あくまでスマートフォンやタブレット用に購入し、ノートPCの充電機能については“おまけ”程度に考えた方がいいだろう。


 価格は、同社直販サイト“OTASダイレクト”では1万2800円(税込み)。Amazonでの価格は1万1500円だ(2012年4月27日現在)。他社の製品と比べると、正直割高であるのは否めない。

 だが、最大4時間という急速充電機能や、スイッチ1つで電圧を上げられる機能を備え、幅広い製品の電源としても通用する汎用性は魅力的だ。クセのある機能が多いものの、モバイルバッテリーとしての性能は良いので、ハイエンドユーザー向けの製品としてオススメできる。

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