「22ナノ」と「3Dトライゲート」が僕たちを幸せにする理由これがTick“+”だ!(2/2 ページ)

» 2012年04月27日 10時00分 公開
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“第3世代”がユーザーにもたらす幸せとは

インテルの吉田社長が第3世代インテル Core プロセッサー・ファミリーの最上位モデルを搭載して組み上げたのは、コンパクトなキューブPCだった

 この3Dトライゲートトランジスタ技術を採用した第3世代インテル Core プロセッサー・ファミリーでは、最上位モデルとなる「Core i7-3770K」が、TDP(Thermal Design Power) 77ワットで3.5GHzのベース動作クロック、Turbo Boost Technologyが有効時で最大3.9GHzの動作クロックを実現するほか、エントリーモデルのCore i3-3xxxシリーズでは、TDPが55ワットと、32ナノメートルプロセスルールを採用するSandy Bridge世代のインテル Core プロセッサーファミリーの95ワット、65ワットより下げていることが分かる。

 また、3Dトライゲートトランジスタ技術の採用により、「第3世代インテル Core プロセッサー・ファミリーではトランジスタあたりで許容できる電流量を引き上げやすいため、高性能化と高クロック化にも寄与する」と、ボア氏は指摘する。これは、同じ消費電力をターゲットとした場合、これまでの2次元構造のチップに比べて、パフォーマンスを引き上げやすいことになり、そのことから、オーバークロック性能に期待を寄せるマザーボードベンダー関係者も多い。

 さらに、第3世代インテル Core プロセッサー・ファミリーでは、低消費電力化とリーク電流の低減により、PCの自作でCPUのクーラーユニットを用意する場合、従来の同クラスCPUより小型のモデルで十分有効であることが期待されている。このことは、冷却システムの小型化も加速し、Mini-ITXフォームファクタ準拠のコンパクトなPCにもハイエンドCPUが搭載できるようになる。さらに、冷却システムの小型化と機構簡略化でコストが下がり、それが、ハイエンドのCPUを搭載するシステムの低価格化につながるといわれている。

 インテルの代表取締役社長である吉田和正氏も、第3世代インテル Core プロセッサー・ファミリーの登場に合わせて、自らパーツを買いそろえてPCを自作しているが、「このCPUなら、小さなマザーボードを選んで小さなPCケースに組み込める」とデザインに優れたキューブ型のPCケースにCore i7-3770(TDP 77ワット、3.4GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大3.9GHz)を搭載した。吉田氏は、組み上げたPCについて「グラフィックス性能が2倍に向上したというのに、クーラーから出る音が従来よりかなり静かになった」と感想を述べている。

2012年の3Dトライゲート採用はインテルだからできた

 インテルにとっては、3Dトライゲートトランジスタ技術は、半導体の集積密度が18〜24カ月で倍増するという「ムーアの法則」を堅持するためにも重要な役割を果たす。ボア氏は「3Dトライゲートトランジスタ技術そのものは、競合他社も10ナノメートル台のプロセスルールで採用を表明しているが、2012年からインテルが22ナノメートルプロセスルールで同技術による量産を実現することで、3〜4年のアドバンテージを得たことになる」と説明する。

 同氏は、「第3世代インテル Core プロセッサー・ファミリーで3Dトライゲートトランジスタ技術を採用したことで、仮に同じプロセスルールの第3世代インテル Core プロセッサー・ファミリーをプレーナトランジスタ(平面・2次元構造)で製造するのに比べて、20パーセント弱の性能向上を果たすことが可能になった」と、3Dトライゲートトランジスタ技術が性能向上に貢献することも主張する。また、ラトナー氏は「3Dトライゲートトランジスタ技術に、Hi-Kに変わる新たなメタル素材を組み合わせれば、CPUの高性能化と省電力化を加速できる」と、この技術が今後のインテルにおけるCPU開発ロードマップにとっても重要な技術であると示唆する。

3Dトライゲートトランジスタ技術を導入した22ナノメートルプロセスルールは、オレゴンのD1D、D1Cをはじめ、5つの生産拠点で製造する(写真=左)。インテルと競合他社のCPU開発におけるロードマップを比べると、プロセスルールの微細化だけでなく、3Dトライゲートトランジスタ技術といった最先端技術の採用において、インテルは3〜4年のリードを保っている(写真=中央)。22ナノメートルプロセスルールに3Dトライゲートトランジスタ技術を採用することでもたらされる製品セグメントごとのメリット(写真=右)

 ボア氏は、「第3世代インテル Core プロセッサー・ファミリーでは、3Dトライゲートトランジスタ技術を導入した22ナノメートルプロセスルールによる量産化を優先した半導体設計だったが、将来のCPUやSoC(System on Chip)では、もっと積極的に省電力関連の機能を高め、かつ、処理性能も向上する半導体設計を採用する」と語っている。高性能化においては、3Dトライゲートトランジスタ技術の採用で「より多くのトランジスタを必要とするキャッシュメモリやグラフィックスコアの強化も容易になる」という具体的な効果も示している。この技術の量産化が確立したことで、インテルのCPU開発はさらに自由度が増し、ユーザーがPCでできることの可能性(と夢)は、さらに膨らんでいくことが期待できるだろう。



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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2012年6月30日

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