NECパーソナルコンピュータは5月8日、同社個人向けPC「VALUESTAR/LaVie」シリーズの2012年夏モデルを発表。7シリーズ全45モデルの新製品紹介とともに、NEC製PCは“2012年度どうなるか、どうしていくか”とする2012年度の基本方針を同社高塚栄社長が説明した。
2012年夏モデルは「基本性能とパフォーマンスの強化」「セカンドテレビ需要に応じた機能強化」「スマートフォン/タブレット連携」をテーマに性能、機能の強化を図った。インテルの第3世代Coreプロセッサーファミリーを採用した新モデルに加え、ロンドンオリンピックを機会とする「PCならではの高機能なテレビ機能の提供」、スマートフォン/タブレットといったスマートデバイスと自然に連携する仕組み、そしてユーザーの節電意識の高まりに応じた「新たなECO機能」など、昨今のトレンドをふまえた同社独自機能の搭載を強みとする構成で展開する。
2011年7月のNEC レノボ・ジャパングループ発足、レノボグループとのグローバル体制のシナジー効果も含め、NECはGfK Japan調べによる国内販売実績で2011年の年間シェア、および2012年1月〜3月期のシェアトップと好調をアピール。地デジ移行やエコポイントといった特需の終了に応じて家庭用テレビ、レコーダーの販売台数が落ち込む中、テレビ機能搭載PCも「販売台数は前年比以上の伸びで、好調を維持している」(栗山浩一コンシューマPC商品企画本部)という。
「いま、PCが単独で存在するような市場ではなくなってきている。ただ、PCはユーザーの生活の中で非常に重要な位置を占めているのも事実。NECは、市場にあるPC、スマートフォン、タブレット、あるいは家電、これらを総合的に使うことによって、家庭内、外出先でも便利な世界をクラウド技術を軸に総合的に提供する──つまり、“PCを中心としたプライベートルームのスマート化”を今後重要なテーマとして推進・提案していく。従来はPCのみだったところにこのような広い範囲での利活用シーンが生まれるということで、PC市場はますます今後も重要になり、活性化すると思う」(NECパーソナルコンピュータの高塚社長)
なお、2012年度は「これまで以上に、イノベイティブでわくわくする製品を投入する」(高塚社長)とし、
を基本方針に掲げる。
特に2012年度のPC業界における注目キーワードである、Ultrabook、タブレット、Windows 8をフォローし、今回の夏モデルでは公開されなかったUltrabookも、2012年夏に投入予定であることが明かされた。「Ultrabookは、“あっと驚かせる”ものを出したいということで(今回の夏モデル発表時には間に合わなかったが)鋭意開発を進めている。後日、適切な時期にきちんと開発発表をする予定」(高塚社長)
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