カスペルスキーは9月10日、コンシューマ向けセキュリティ製品「カスペルスキー2013 マルチプラットフォーム セキュリティ」を発表、10月11日より発売する。ライセンス形態として新たに追加されたプライベート版(個人が所有するすべてのデバイスで利用可能)と、従来から用意される3台版の2種類がラインアップされ、価格は「1年プライベート版」が7140円、「3年プライベート版」が1万11340円、「1年3台版」が7140円、「3年3台版」が1万1340円となっている。
カスペルスキー2013 マルチプラットフォーム セキュリティは、Windows/Mac/Androidに対応する総合セキュリティスイートで、Windows向けに「カスペルスキー インターネット セキュリティ」、Mac向けに「カスペルスキー セキュリティ for Mac」、Android向けに「カスペルスキー モバイル セキュリティ」と「カスペルスキー タブレット セキュリティ」を1パッケージで提供する。
発表会の冒頭に登壇した同社代表取締役社長の川合林太郎氏は、PC以外の多種多様なデバイスがインターネットに接続されるIT環境の変化に触れ、スマートフォンやMacを狙ったマルウェアが増加していると指摘。同社はこれに対応する「マルチプラットフォーム セキュリティ」を2011年に投入しているが、これによって国内セキュリティ製品で初めて2ケタのシェアを達成したと好調ぶりをアピールした。
また、デバイス/プラットフォームが多様化する一方、デバイスごとにライセンスを管理するはんざつさがあるとし、ユーザー個人にライセンスをひもづける「プライベートライセンス」を導入すると説明。川合氏は「保護する対象をモノから人へ」と2013年版のコンセプトを語った。
続いて登壇した同社プロダクトマーケティング部の井出さとみ氏が新製品の概要を紹介した。2013年版のWindows向けセキュリティでは、「ネット決済保護」機能と、「(アプリケーションの)ぜい弱性攻撃ブロック」機能が新たに加わっている。
ネット決済保護機能は、ユーザーがインターネット上で決済を行う際、アンチフィッシングとセキュリティ証明書の確認、PCのぜい弱性を自動的に確認し、安全な取引を提供するほか、キーロガーによる情報漏えいを防止する機能も備える。「ぜい弱性攻撃ブロック」は、アプリケーションからの実行ファイルの起動を管理し、(ぜい弱性を含む)アプリケーションの挙動を制限する機能だ。これにより、Webアンチウイルスやファイルアンチウイルスで阻止できないゼロデイ攻撃からの防御も可能にしたという。また2013年版ではWindows 8に対応したほか、検知性能の向上をはじめ、フィッシング対策機能にヒューリスティックエンジンを搭載するなど、基本機能の強化も図られている。
一方、Mac向け機能では、不正なWebサイトから保護するフィッシング対策機能が新たに加わったほか、ペアレンタルコントロールやセキュリティキーボードなど、より総合的なセキュリティ対策機能が盛り込まれ、OS X Mountain Lionをサポートした(なお、これにあわせてカスペルスキー アンチウイルス for Macからカスペルスキー セキュリティ for Macに名称を変更している)。
このほか、カスペルスキー2013 マルチプラットフォーム セキュリティの発売に先駆けて、無償評価版のモニターを対象に総額100万円が当たる「10万円が10人に当たる! 総額100万円! モニターキャンペーン」が9月12日から10月10日まで実施される予定だ。
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