Android OSはスマートフォンやタブレットデバイスなど、携帯用の端末に搭載されているのが(日本では)普通だが、KOUZIROが2012年7月に発表した「Smart Display」(FT103)は逆に、据え置きで使うことを前提としたAndroid端末だ。解像度1920×1080ドットに対応する21.5型ディスプレイにAndroid 4.0を搭載し、タッチ操作に対応する。
本製品は外部入力にも対応するため、ディスプレイと分類できるが、OSとタッチパネルを搭載しているため、巨大なタブレットと考えることもできる。非常にインパクトがある製品だが、一体どのように使えばいいのか。有用な使い方を考えてみよう。
Smart Displayの本体サイズは512.8(幅)×24.8(奥行き)×353(高さ)ミリで、重量は約5キロ。光学ドライブや複雑なスタンド機構などを搭載していないので、Windowsを搭載した液晶一体型PCよりも軽いが、持ち運びは想定していない。バッテリーは内蔵せず、ACアダプタ経由で給電する。
本体背面にバネを内蔵したスタンドを備えており、画面のチルト角度をおおよそ30〜90度まで調節できるが、設置面に対して垂直まで画面を立てると自重で前に倒れるので注意が必要だ。ディスプレイを寝かせた状態では、画面がかなり上を向く状態になるが、タッチ操作においては、画面を垂直近くまで立てた状態より、上からのぞき込むような角度のほうが使いやすい。チルト角度を30度程度にした場合、奥行きが30センチ程度になるので、その分を考慮した設置スペースが必要だ。
インタフェースは、右側面にUSB 2.0×2(ホスト機能に対応)、左側面にMicro USB×1、ヘッドフォン出力を搭載する。背面にはmicroSDカードスロット(SDHC対応、最大32Gバイト)、100BASE-TX準拠の有線LANのほか、PCやHDDレコーダーなどからの外部入力に対応するMicro HDMI入力を備える。
ディスプレイの上部には120万画素のWebカメラを搭載しており、内蔵マイクも備える。また、ディスプレイの下部に1ワット+1ワットのステレオスピーカーを配置する。
液晶ディスプレイは、1920×1080ドットのフルHD表示に対応した21.5型ワイドサイズだ。液晶パネル表面はグレアタイプで、ディスプレイの視野角は上下が160度、左右が170度となる。家族など複数人で画面を見るという利用シーンを考慮すると、視野角の広いIPSパネルを採用してほしかったところだ。応答速度は5ms、輝度は250カンデラ/平方メートルで、コントラスト比は1000:1となる。
搭載するタッチパネルは赤外線光学式で、マルチタッチ操作(2点まで)に対応する。光学式のため、指はもちろん、手袋をしていても、タッチペンでも画面に直接触れて操作可能だ。相応に画面が広く視認性も高いので、ミスタップはほぼ起こらないと思われる。
それでは、21.5型の大画面でAndroidを操作してみよう。
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