サイコムのゲーミングPC「G-Master Cutlass-ITX」は、Mini-ITXフォームファクタのマザーボードを搭載するPCで、やや長方形に近いキューブ形状と、なにやら“丸っこい”外見が特徴だ。内部には水冷と空冷のハイブリッドを採用して、高負荷がかかるPCゲームでも騒音が気にならない点も注目したい。
PCケースの採用する「Prodigy」は、ホワイトカラーでゲーミングPCにありがちな「無骨」というよりは「かわいいー」印象だ。CPUはCore i7-3770(3.4GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大3.9GHz)、システムメモリの容量は16Gバイト、グラフィックスカードのGPUはNVIDIAのGeFroce GTX 660 Tiという構成だ。評価用機材のデータストレージは、HGSTのHDS721050CLA622(500Gバイト、7200rpm)を内蔵していた。
マザーボードは、ASRockの「Z77E-ITX」で、Mini-ATXフォームファクタモデルながら、Intel Z77 ExpressチップセットにPCI Express x16対応拡張スロットを用意したハイエンド構成になっている。電源ユニットは、Antecの「EarthWatts EA-650」を搭載する。バリュークラスながら、80PLUSのBRONZE認証を得ている650ワット級モデルだ。負荷の高いベンチマークテストを実行しても安定した動作しており、長時間のゲームプレイにも不安はないだろう。
なお、BTOをみると、CPUでは最上位モデルCore i7-3770Kを選べるだけでなく、GPUもNADIAの最上位モデルGeForce GTX 680、AMDの最上位モデルRadeon HD 7970も用意している。また、マザーボードがIntel Smart Response Technologyに対応するので、キャッシュ用SSDとしてCrucialのCT064M4SSD3(容量64Gバイト)の選択も可能だ。
すでに紹介したように、「G-Master Cutlass-ITX」が採用するPCケースは、BitFenixの「Prodigy」だ。PCゲームユーザーを意識して開発したモデルで、ボディの上下にあるアームハンドルやサイドビジュアルがデザインの特徴となっている。曲面を多用した見た目から、ゲーミングPCケースとしては珍しく「なんだかかわいい」と思うPCゲームユーザーも多いだろう。
アームハンドルは、持ち運びのしやすさと衝撃吸収を目的にしている。PCケースを運んだことがあれば分かると思うが、指を引っかける場所がバックパネル上部にしかないことが多いため、アームハンドルの利便性は容易に想像できるだろう。PCケースの足として考えると、底部に空間ができる。Prodigyは底部にも吸気スリットがあり、ちょうど電源のファンに合わせて配置されているため、電源ユニットの冷却でも役立っているわけだ。
本体右側面に電源ボタンとリセットボタン、マイク端子にヘッドフォン端子、2基のUSB 3.0を備える。正面は光学ドライブを備えるのみで、マルチカードリーダーはない。
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