ガジェット好きにグッと来る「AtermWM3800Rの隠れ機能」セレクト10(前編):“WiMAX Speed Wi-Fi”レビュー(2/3 ページ)

» 2013年03月12日 10時30分 公開
[島田純,ITmedia]
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【1】 実はBluetooth搭載──「リモート起動」機能のために活用

photo 休止状態からの「リモート起動」機能を搭載する。標準では無効になっているので、Web設定ツール(http://192.168.0.1/ など)「Atermクイック設定Web」より有効にする

 WM3800RはモバイルWi-Fiルータとしては初となる、休止状態からの「リモート起動」機能を搭載した。スマートフォン操作により休止状態から復帰できるこの機能、実はなかなかのウルトラC技で実現したものである。

 ポータブルルータはバッグやポーチ類、ポケットに入れて持ち運ぶことが大半だと思う。電源オン(休止からの復帰)はそこから機器本体を取り出して操作しなければならず、ユーザーとして少し面倒だった。

 本機をはじめとする最近のモバイルWi-Fiルータは、通常動作状態(連続通信時)と完全な電源オフのほか、スリープ(連続待受時:Wi-Fi機器からの要求があると通常動作状態に復帰するモード。ボタン操作不要で復帰可能)と休止状態(連続待機時:ほぼ電源オフ状態としつつ、ごく一部にのみ電力を使い高速起動を実現するモード。原則、手動でのボタン操作で復帰)と、よりかしこく長時間使用できるようにする複数の動作モードを用意する。これまで、スリープ状態は本機にWi-Fi接続したスマートフォンなどで通信要求(ブラウザを起動する、など)をすれば機器に手を触れずとも自動復帰できていたが、Wi-Fi接続も切った“ほぼ電源オフ”となる休止状態は本体の電源ボタン操作が必要だったわけだ。

 そこで本機の「リモート起動」機能である。リモート復帰を指示するための通信を、Wi-Fiより待機時に低消費電力な「Bluetooth通信」を用いて実現する仕組みを採用した。Bluetooth搭載スマートフォンで、スマートフォンアプリ「Aterm WiMAX Tool」(iOS版/Android版 ともに無料)より「リモート起動」ボタンを押すことでリモート起動できる。スペックとしては記述されていないが、本機は“Bluetooth搭載”であり、実は休止状態時のみBluetoothが有効になる。初期設定では無効になっているので、まずはWeb設定ツールより「有効」にして活用してほしい。

【2】 PCでも使える──「リモート起動機能」をちょっと便利に使いこなす

photo スマートフォンアプリ「Aterm WiMAX Tool」(iOS版/Android版 ともに無料)で、休止状態の本機をスマホアプリ上から起動できる

 リモート起動機能は、スマートフォンで別途Bluetoothイヤフォン/ヘッドセット使用中であってもそれを中断することなく実行可能だ。また、Bluetooth搭載PCでBluetooth機器を探すと休止状態の本機が見つかる。Bluetooth機能を搭載するPCでも起動(復帰)指示が出せてしまう。PCのみでの利用者もこれを活用すると意外と便利だ。

 ただ、認証の概念や設定がないのでここは少し注意したい。前述の通り、Bluetooth通信が可能な範囲(約10メートル)にある機器でBluetooth検索すると本機を発見できてしまう(ひとまず勝手に電源オンにされる──程度だが)。標準設定が無効になっているのはこのリスクが少々あるためだろう。

 リモート起動が可能か否かは、休止状態でのディスプレイ表示で見分けられる。有効時は、三日月の休止状態アイコンの左に電波マークが表示される。肝心の待機時間(カタログ値は最大250時間)は、リモート起動機能を有効(Bluetoothを有効)にしてもバッテリー消費量は実用範囲ではほとんど変わらない印象だ。バッテリー残量96%の状態から、リモート起動有効時と無効時の残量変化を20時間放置してチェックしたが、残量は前者が残量87%、後者が残量88%となった。一応、有効時はわずかに多くバッテリーを消費していた結果だったが、20時間経過後の1ポイント差なので誤差範囲と思われる。

photophoto リモート起動が可能かどうかは、本体のディスプレイ表示で識別できる。リモート起動有効時は左に電波が飛んでいる風なアイコンが表示される

【3】 「オプションクレードル」がよりコンパクトに──自宅用に最適、出張・旅行時のお供にも

 NECアクセステクニカのWiMAXルータは、2010年発売の「AtermWM3500R」よりオプションで充電兼有線LAN付きクレードルを用意し、この存在がモバイラーの評価を高めるポイントの1つになっていた。WM3800Rもその特長をしっかりと継承し、クレードル(PA-WM08C 2700円前後)を用意する。前モデル比で70%小型化された本体に合わせて相応に小さくなり、携帯性も若干向上している。

photophoto AtermWM3800R+クレードル「PA-WM08C」装着時(左)、AtermWM3600R+クレードル「PA-WM06C」装着時(右)。設置面積はそれほど変わらないが、体積が減っているので携帯性が若干向上している。出張や旅行へ持っていくのも少し容易になった
photo WM3600Rグルーガチャムクモデル+クレードルとAtermWM3600R モモフライトピンク+クレードル(So-net モバイルWiMAX契約で入手可能)

 クレードルは、自宅やオフィスで本体の充電をラクにする(差すだけで接続可能)以外に、100BASE-TXの有線LANポートを使い、無線LANを搭載しないデスクトップPCでも使えたり(ルータモード)、光ファイバーなどの固定回線を親回線にした無線LANルータ(アクセスポイントモード)として使えるよう、動作モードを切り替えて使用できる。

 中でもアクセスポイントモードは、出張や旅行時にホテル常備の有線インターネットサービスを活用する時に大変便利だ。このたぐいのサービスは1台のノートPCだけで使うならそれでよいが、スマートフォンを含む複数台では利用できず、最近は有線LANポートを備えないPCもあったりし、不便になるシーンがある。もちろん無線LANサービスもある例は多いが、こちらはホテルサービスのW-Fi電波状況が不安定で、切断されたり速度が出ずに困ることも意外とある。

 本機とクレードルをセットで使うと、ホテル室内が自宅と同じようなWi-Fi環境に仕立てられるのが便利ポイントだ。PC、タブレット、スマートフォンの無線LAN設定(接続するSSID)はそのままに、安定した固定回線経由でのインターネット接続を共有できるようになる。


photophoto クレードル「PA-WM08C」には、100BASE-TX準拠の有線LANポートとアクセスポイントモード/ルータモードの動作モード切り替えスイッチが備わる。単体サイズは68.4(幅)×55.6(奥行き)×40.3(高さ)ミリ、重量は約58グラムだ

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