海外プリペイドSIM導入マニュアル──「中国・深セン2013年」編「“アキバっぽい場所”で入手する」海外定額データ通信(1/2 ページ)

» 2013年04月25日 14時00分 公開
[山根康宏,ITmedia]
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深センの電脳街、華強北路へ

 中国でデータ通信端末やSIMカードを入手する場合、通信事業者の店舗やPC関係を販売している店で購入するのが一般的だ。本連載でも過去に北京上海などで端末とデータ通信可能なプリペイドSIMをセットで購入している。

photophoto 香港からも電車で1時間弱で深センへ行ける。深セン電脳街の最寄りは「華強路」という駅だ

 今回は広東省の深センだ。ここでも通信事業者の店舗などで適当に端末類を購入できるのだが、深センには大きな電脳街があり、そこで自由に端末やプリペイドSIMカードが販売されている。しかも価格は定価より安いとなれば、深センではこの電脳街に立ち寄って入手するのがよいだろう。

 日本から深センへは、空路で上海などから国内便に乗り継ぎするほか、広州や香港から鉄道で移動する方法がある。香港からは数分おきに出ているMTR東鉄線を使えば市内から国境までは45分ほど。徒歩で国境を越えればすぐに深センなので、香港からの日帰り旅行であっても十分カバーできる距離にある。

 深センの電脳街は華強北路という通りで、そこには多数の電脳・携帯関連のビルが連なっている。華強北路へのアクセスは地下鉄が簡単で、深セン地下鉄羅宝線の華強路駅を降りればすぐだ。香港との国境、羅湖駅からも10分ほどで到着できる。

photophoto この付近のランドマークでもある賽格広場、ここが目的地。中は広大。電子系の店やPC関連ショップが連なっている

 中国元の為替レートは2013年4月末時点で1元=約16.15円。深セン市内には両替所もたくさんあるが、偽札を扱うところもある。規模の大きいところで行うか、あるいは銀行で両替したほうがよいと思う。あるいは国際カードの使えるATMを使い、直接人民元を下ろす方法でもよいだろう。ちなみに、クレジットカードはホテルや高級レストラン以外使えないと考えたほうがよい。今回訪問する電脳外の電子ビルでも、もちろん現金支払いのみとなる。

 データ通信端末を買うなら、華強北路の入り口にある高層ビル「賽格広場(賽格電子市場)」がお勧めだ。ビル内部はひと昔前の秋葉原を思わせる細かい電子系パーツ屋が多数入っているが、上のフロアにはPCやデジカメ、ケータイアクセサリ屋などが連なっており、データ通信端末も3階に店が集中している。フロアを散策すると、PCアクセサリ店に混じるようにUSBモデムやプリペイドSIMカードを売っている店が見つかるだろう。

 これらの店には、USBモデムやWi-Fiルータ、そしてデータ専用のプリペイドSIMカードが並んでいる。品揃えは店ごとに違い、海外からの輸入品を販売しているところもあるのでガジェット好きにはたまらないかもしれない。もちろん、同じ製品でも店ごとに価格が異なる例は多々あるだろう。

 製品は中国の3大事業者、中国移動(China Mobile)を筆頭に、中国聯通(China Unicom)、中国電信(China Telecom)向けの3タイプで、それぞれ通信方式はTD-SCDMA/GSM、W-CDMA/GSM、CDMA2000を採用している。端末とSIMカードの組み合わせを間違うともちろん通信できないが、そのあたりは店員がきちんと説明してくれる。ちなみに、この電子ビルは海外からのバイヤーも多いためか英語が通じる店も多少あるのだが……基本的には中国語しか通じないと考えたほうがよい。

photophoto 広大な店舗だが、3階にショーケースに通信機器を並べた店が目立つ。各事業者のプリペイドSIMカードが販売されている。端末との組み合わせは店員が説明してくれる

 購入方法は簡単だ。もっとも簡単なのは、欲しい製品とそれに対応するプリペイドSIMカードをセットで買うことか。SIMカードをすでに持っているなら端末だけの購入も可能だ。ほしい端末、あるいは欲しいプリペイドSIMカードを指定し、これで使えるのはどれ? と聞けば、店員は慣れているのでサッと説明してくれる。

 データSIMカードは3カ月、6カ月、1年といったように有効期限はやや長期間であり、その期間内で利用できるデータ通信量が個々に含まれている仕組みだ。例えば中国聯通なら3Gバイトまで/6カ月間有効で価格は300元(日本円換算約4802円 2013年4月現在、以下同)などだ。端末とSIMカードがセットになった製品は、個別に買うより少し安いようだ。

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