AMDの次世代GPUは何ができるようになる?AMD GPU14 TECH DAYまとめ(1/2 ページ)

» 2013年10月01日 10時00分 公開
[本間文,ITmedia]
GPU14 TECH DAY前日のプレゼンテーションは、ダイヤモンドヘッドクレーターで行なわれた

 AMDが米ハワイ州オアフ島で開催した「AMD GPU14 TECH DAY」では、2014年に投入するGPU(Graphics Processing Unit)ラインアップのプレビューと、“Volcanic Islands”(ヴォルカニック・アイランズ:火山島の意味)の開発コードネームで知られる次世代GPUの新機能などを披露した。振り返ってみよう。

 まず最初のトピックはGPU命名規則の一新だ。2014年の主力GPUラインアップ投入に向けて、これまで採用してきた4ケタの数字を使う方式を改め、ターゲットとするマーケットセグメントを明確にすべく、ゲーマーやエンスージアストユーザー向けの「Radeon R9」シリーズ、パフォーマンスユーザー向けの「Radeon R7」シリーズという2つのシリーズを継続的に採用しつつ、GPUの世代と全シリーズ共通のクラス分けを表わす3ケタの数字で型番を構成する方式に変更された。

 具体的には、

製品名 ビデオメモリ 3DMark Fire Strikeスコア 市場想定価格(米国内)
Radeon R9 290X 4GB GDDR5 7000以上 未定
Radeon R9 290 非公表 非公表 未定
Radeon R9 280X 3GB GDDR5 6800 299ドル
Radeon R9 270X 2GB GDDR5 5500 199ドル
Radeon R7 260X 2GB GDDR5 3700 139ドル
Radeon R7 250 1GB GDDR5 2000 89

という製品を投入予定であることを明らかにした

 このうち、Radeon R9 290Xは、10月末に発売予定の最新ゲームタイトル「BATTLEFIELD 4」をバンドルした限定版を10月3日に予約開始する(北米市場向け)ということも発表され、これらの製品が、2014年を待たず年内に市場投入される可能性が高いことが示された。なお、3ケタの型番に200番台が採用されたのは、「第2世代のGCN(Graphics Core Next)アーキテクチャを採用した製品だから」(同社関係者談)と説明している。

 続いてRaja Koduri副社長(Corporate Vice President, Visual and Perceptual Computing)が登壇し、新世代のRadeon GPUに関する概要を公開した。同氏は、かつてAMDでCTO(Chief Technology Officer)を務めAppleに移籍していたが、2013年2月にAMDに復帰し、今後、ヴィジュアルコンピューティングと知覚コンピューティングの開発を指揮する人物だ。

Radeon R9/R7シリーズを紹介するMatt Skynner副社長(Corporate Vice President and General Manager, Graphics Business Unit/写真=左)とRadeon R9 290シリーズの特徴を説明するRaja Koduri副社長(写真=右)

Radeon新シリーズは、マーケットセグメントごとにR9とR7に分けられ、世代共通の3ケタの型番が与えられる。発表会ではその性能指標も示された ※記事初出時、Radeon新シリーズに関する記述に一部誤りがありました。おわびして訂正いたします

最上位モデルとなるRadeon R9 290Xは、北米市場においては10月3日にBattleField 4をバンドルした限定版の予約を開始することも発表された

R9 290シリーズは、世界初のDirectX 11.2対応チップになるという(画面=左)。Radeon R9 290Xチップ。従来のRadeon HD 7900シリーズよりもチップが大きくなっているのが分かる(写真=右)

 Raja Koduri氏はまず、開発コードネーム“Hawaii”としても知られる次期Radeonの最上位モデルとなるRadeon R9 290シリーズについて、「世界初のDirectX 11.2対応GPUであり、電力効率も大幅に向上させた」とアーキテクチャ面の拡張部を紹介。同シリーズは、5テラFLOPS以上の演算性能、300Gバイト/秒以上のメモリ帯域、40億トライアングル/秒のジオメトリ演算性能を、約60億トランジスタで実現することを明らかにした。

 さらにRadeon R9 290シリーズでは、“Ultra HD”とも呼ばれる4Kディスプレイでも60Hzのリフレッシュレートでゲームが楽しめるようにすべく、ディスプレイパイプラインなども強化。デモ会場ではRadeon HD 290Xを2枚、CrossFireで構成したシステムにより、シャープの4Kディスプレイ3台使ったEyefinity 3によるDIRT3のゲームプレイのデモも行った。

Radeon R9 290シリーズでは、4Kディスプレイの煩雑な設定も不要になる(画面=左)。4Kディスプレイ3台によるDIRT3のEyfinity 3のゲームプレイデモ(写真=右)

 また、次期Radeon GPUでは「True Audio」と呼ばれるプログラマブルなオーディオパイプラインがGPUに統合される。これにより、ゲームデベロッパは、「CPU負荷を増やすことなく、より臨場感のあるゲームサウンドをプログラミングできるようになる」(Koduri氏)と説明。人間の脳による音の知覚をシミュレーションすることで、ヘッドフォンを利用しているときでも、まるで7.1チャンネルサラウンド環境にいるような指向性や音空間を実現できるGenAudioの「AstoundSoundテクノロジ」を利用した3Dオーディオ技術を、TrueAudioで実現できるとアピールするとともに、スクエアエニックスの「THIEF」や、Xaviant Games「Lichdom」がTrueAudioに対応したゲームタイトルとして発売予定であることを明らかにした。

新チップでは、プログラマブルなオーディオ機能もGPUに統合。その機能はTrue Audioと名付けられた(画面=左)。True Audioに対応する製品は3製品(画面=中央)。True Audioに対応したソリューションとして、GenAudioのAstoundSoundテクノロジが紹介された(画面=右)

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