最新GPU「AMD Radeon R9/R7」シリーズ特徴まとめ“緑のカード”をたたき壊せ!!(2/3 ページ)

» 2013年10月08日 22時20分 公開
[本間文,ITmedia]

ゲームオーディオ処理をGPU側で行う新技術

AMD TrueAudio Technologyの詳細について説明するCarl Wakeland氏(Fellow, Design Engineer)

 さて、Radeon R7 260Xで採用された同社の新技術「AMD TrueAudio Technology」についても、詳細が明らかにされた。同技術は、GPUにTensilica(現Cadence Design Systemsの一部門)のHiFi EPオーディオDSP(Digital Signal Processor)コアを統合し、より複雑なゲームオーディオ処理をGPU側で行なうというものだ。

 同技術の開発を指揮したCarl Wakeland氏(Fellow, Design Engineer)は「より自然な音響再現を実現しようとするとCPUへの負荷が大きくなり、ゲームプレイにも影響を与えてしまう」と指摘。「一方で、バーチャルサラウンド対応のゲームヘッドホンでは、ゲームの最終オーディオ出力に手を加えているに過ぎず、不自然な音響再現も少なくない」と現状のゲームオーディオの問題点を挙げる。

AMDはGPUのオーティオ機能についても積極的に取り組んできた(画面=左)。AMD TrueAudio Technologyの概要(画面=右)

オーディオ処理のCPU負荷は決して低くない(画面=左)。GPU内部に高性能なオーディオDSPを統合することで、プログラマブルなオーディオパイプラインを実現。より高品質なオーディオ表現を可能にする(画面=右)

AMD TrueAudioのデモ。CPU負荷率が赤い線で示され、右側のウィンドウでは、処理が終わったデータは青い色で示されている(画面=左)。通常のオーディオ処理(CPU処理)ではCPU負荷が高い上、処理も遅遅として進まないと、そのパフォーマンス差をアピール(画面=右)

 そこで、AMD TrueAudio Technologyでは、GPU内に複数のオーディオDSPコアを統合することで、音の反射や位相などをCPUに頼ることなく演算を行い、より自然で高品質なオーディオ出力の実現を目指す。ただし、同機能を使うためには、ゲームやアプリケーションがAMD TrueAudio Technologyに対応したミドルウェアまたはゲームエンジンを介して処理を行なう必要があり、既存のソフトで同技術がすぐに利用できるようになるわけではない。

 このため、AMDは同技術を支援するパートナーとして、GenAudioとMcDowell Signal ProcessingがAMD TrueAudio Technologyに対応したオーディオアルゴリズムをミドルウェアベンダーなどに提供していくことを明らかにしており、同技術に対応したミドルウェアやプラグインを採用したゲームタイトルも今後増えていく予定であるとアピールした。

AMD TrueAudio Technologyのアーキテクチャ(画面=左)。GPU内に複数のオーディオDSPを統合し、Tensilica HiFi2-EP命令セットをサポート。各コアは32KBずつの命令キャッシュ、データキャッシュを内蔵し8KBのメモリ領域を持つ(画面=右)

AMD TrueAudio Technologyにおけるオーディオデータフローと出力サポート(画面=左)。一般的なバーチャルサラウンドサウンドはニセモノだと主張(画面=右)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月11日 更新
  1. 初のカラー対応「Kindle Scribe Colorsoft」の実力は? 通常モデルとの価格差1万7000円の価値を検証 (2026年06月10日)
  2. 「Geminiの技術は使うが、Geminiではない」 WWDC26で見えたApple流AIとプライバシー戦略の核心 (2026年06月10日)
  3. 「macOS 27 Golden Gate」が2026年秋に登場 初のApple Silicon専用バージョンに (2026年06月09日)
  4. ミニPCに強みの「MINISFORUM」 ミニワークステーションの新モデルから「謎の拡張カード」まで多彩な製品を披露 (2026年06月10日)
  5. 「次世代Apple Intelligence」をフル活用するにはどのような条件がある? 「Siri AI」は日本で使える? 知っておくべき対応モデルのハードル (2026年06月09日)
  6. 実売1万円切りでパススルー給電にも対応! KTCの15.6型モバイルディスプレイ「H15F9」は“買い”か (2026年06月09日)
  7. コンパクトボディーにスパコン並みのAI性能! 「NVIDIA RTX Spark」搭載ミニデスクトップPCを見てきた (2026年06月04日)
  8. LGが4K有機EL TVの2026年モデルを発表 映像プロセッサを刷新し120Hz以上の高速表示にも対応 (2026年06月09日)
  9. カプセルトイ「手のひらネットワーク機器」第5弾のラインアップを決める“ユーザー選挙”投票受付を開始 (2026年06月10日)
  10. サンワ、ノートPCやタブレット背面を冷やせるペルチェ冷却クーラー (2026年06月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー