次にiPad Airを見ていこう。アップル製品に共通することだが、iPad Airで最も驚かされるのは、ハードウェアの進化やスペック上の数字ではなく、実際に手で持ち、初めて使ったときの体験そのものだ。これまでiPadを使ってきた人なら、iPad Airを手に持った瞬間、思わず変な声が出てしまうくらい軽いと感じるだろう。
個人的に9.7型サイズのタブレットは、主にリビングルームで使う端末であって、外に持ち出したり、電車の中で立ったまま書籍を読んだりするのには向いていないと思っていたのだが、iPad Airはそうした先入観を簡単に壊してくれる。片手で本体の端をつまんでも無理なく持てるので、7インチサイズのタブレットを使っていると錯覚してしまうくらいだ。
一方、本体の厚さも従来の9.4ミリから7.5ミリへ薄型化しているが、こちらはそれほど薄くなった印象はない。むしろ、ボディ先端を鋭角に絞り込んだ旧モデルのほうが薄いように感じる。ベゼルが43%狭くなったのもポイントで、iPad mini同様に、本体をホールドするために画面に触ってしまった指はきちんと無視されるので誤操作もない。カラーバリエーションはiPhone 5sを踏襲するシルバーとスペースブラックの2色だが、ベゼルが白いシルバーでも画面への没入感が損なわれにくい気がした(旧モデルは画面のベゼルが太いため、枠が黒いブラックのほうが画面に集中できた)。
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