7.9型タブレット「iPad mini Retinaディスプレイモデル」は、その名の通り、2048×1536ドット表示に対応するRetinaディスプレイを採用したのが最大の見どころだ。発売時期は11月後半とiPad Airからやや遅れたが、パネルの供給不足がささやかれる中、年内の投入が間に合ったことにほっとしている人もいるだろう。
実機を触って感じたのが、1つは当然、画面の美しさ。326ppiの高画素密度は写真を表示したときの迫力が旧モデルとはまるで違う。これは下の動画を見てもらうのが早いだろう。
もう1つ驚いたのは、圧倒的な軽快さだ。iPad mini Retinaは、iPhone 5sやiPad Airと同じくA7チップを採用しており、旧モデルとの比較ではCPU処理性能で4倍、グラフィックスでは8倍という大きな飛躍を遂げている。iPhotoで写真にエフェクトをかけたりするのはもちろん、グラフィックス性能を要求する3Dゲームも非常に滑らかに動作する。人気の3Dゲーム「Infinity Blade III」や3D CADソフト「AutoCAD」がサクサク動く様子は圧巻だ。
短い時間ながら新型iPadの実機を触って感じたのは、手ごろなサイズに魅力を感じてiPad mini Retinaの購入を検討しているのなら、iPad Airを9.7型のサイズだからといって切り捨てずに、1度は実物に触れたほうがいいということ。もしかしたら「この軽さならiPad Airでもいいかな」と思う可能性はある。
また、性能や解像度を理由にこれまでのiPad miniを切り捨てて9.7型iPadを選んできた人は、今回のiPad mini Retinaがまったく別物であるということを覚えておいたほうがいい。こちらも同様に「この解像度と性能ならminiでもいいなあ」と思わせるに十分な快適さが保証されている。いずれにせよ、今年の年末に向けて、iPad AirとiPad mini Retinaのどちらを買うかは悩ましい問題になりそうだ。
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