キーワードは「マルチモード」、レノボが本気で挑む「伸びゆく個人向けタブレット市場」の考え方:「ジョブズ役」のあの人がLenovoに入社?(1/3 ページ)

» 2013年10月30日 20時00分 公開
[岩城俊介,ITmedia]

「タブレット市場への新たな挑戦」 マルチモードの付加価値を

photo レノボ個人向けタブレット/ノートPCのポートフォリオと新製品の意図を説明するレノボ・ジャパン コンシューマ事業部製品統括の櫛田弘之部長

 レノボ・ジャパンは10月30日、タブレット、ノートPC、オールインワンデスクトップの個人向け製品計5シリーズを発表。新たな使い方を提案する8型/10型タブレットの新シリーズ「YOGA TABLET」を主役に、同社が推進する「PC+」戦略に基づく製品群をそろえた。

 日本のPC/IT機器市場は、2010年頃からの急速なスマートフォンの伸び、そして2012年頃よりタブレットの普及も顕著となっている。対してPCも、タブレットに若干シフトする傾向はあるが、基本的には横ばい傾向で推移すると予測されている。

 2in1デバイスのようにタブレットとPC──さて、これはどちらの分野なのかと迷うハイブリッドな機器が増え、カテゴリとしての分類があいまいになる流れと同時に、一方ではコンテンツを消費するタブレット、コンテンツを創造するPCとで役割が分かれ、ユーザーはそのときに便利な機器を自然に使い分けるようになる。レノボの「PC+」戦略は、それでも一定の市場規模があるPC分野は変わらず注力しつつも、伸び続けるタブレット分野もPCラインアップと同等に拡充する方針とし、それらを一緒に使う/場合によってはどちらかの分野の機能も兼ねる──など、一般層への普及で多様なニーズが生まれることに由来する「“マルチモード”で新たな付加価値の提案」を積極的に推進し、今後のシェアを伸ばす考えだ。「使う人にとってどれがベストか。機器単体ではなく価値として何を提供するかが重要」(レノボ・ジャパンの櫛田氏)

photophoto 2017年までの国内PC/IT機器市場(PC+市場)予測と、レノボが考える「PC+」の考えかた

 今回投入した「YOGA TABLET」シリーズは、その個人向けPC+戦略の軸に据える機器として展開する。8型/10.1型の2サイズを用意し、ディスプレイ解像度はそれぞれ1280×800ドット、プロセッサはMediaTekのクアッドコア/1.2GHz動作となる「MT8125」、メインメモリは1Gバイト、ストレージは16Gバイト、802.11b/g/n無線LAN+Bluetooth 4.0、OSはAndroid 4.2といった仕様で、約400グラムのYOGA TABLET 8は16時間動作、約615グラムのYOGA TABLET 10は18時間の長時間バッテリー動作を実現する。「途中でバッテリー切れを起こして発狂しそうになったことがあるだろう。ACアダプタやUSBバッテリーを持ち歩くのもアレだ。これだけバッテリーが持つYOGA TABLETであれば、あのレンガのようなACアダプタやバッテリーを持ち歩かなくてもよくなる。ちなみに、USB充電対応(OTG対応Micro USBポートを搭載)でほかのスマホの充電もできるのも便利」(カッチャー氏)

photophotophoto YOGA TABLETは8型サイズと10型サイズの2モデルを用意する
photophotophoto これまでのタブレットの形を変えるスタンド機構を搭載し「マルチモード」で気軽に使える点を提案する。平置きすると某魔法的なトラックパッドに見えたりもする

 基本仕様こそ凡庸かもしれない。ただ、一般層へより普及が進むなら仕様だけではない「あ、それならこう使ってみよう/こう使えそうだ」とユーザーに思ってもらう何かのポイントが必要になる。YOGA TABLETシリーズはそのポイントを同社が推進するPC+戦略に沿って「マルチモード」に据えた。「固定できない」「立てられない」「持っていると疲れる」といった、これまでのいわゆる板状デザインのタブレット機器に対する不満点をカバーする可倒式の「マルチモードスタンド」を内蔵し、機器単体で自立させられる「スタンドモード」、寝かせて置いて使いやすい「チルトモード」、持ちやすい「ホールドモード」、使うシーンに応じて使いやすい形状に変えて活用できるようデザインを工夫した。

 デモ機に触れると、これが想像以上に使いやすいことに気がつく。手にするとスタンドの丸みが手に収まり、しっかり握って保持できる感覚。また、画面を見やすい角度に単体で調整できるので天井の照明が映り込むことなく置いて使用できたりもする。特にPCと併用するシーンにマッチし、ノートPCの傍らにスタンドを出してマルチディスプレイのように立てて設置するとちょうどいい。「作る」主業務はこのままPCで、タブレットはちょっとしたメモやビュワー代わりに、コンテンツはクラウドストレージで同期し、外出はタブレットだけを持ち出して。──もちろんこんなことはIT機器に詳しいであろう読者ならこれまでのタブレットでもある程度の工夫でできるが、一般層(例えば家族や両親など)がとなるとどうだろう。この“ある程度のこと”さえほとんど意識させない工夫を取り入れたのが、一般層へリーチするYOGA TABLETの狙いだ。

photophotophoto 8型/350グラムのBay Trail-TなWindows 8タブレット「Miix 2 8」(にじゅうはちではなく、ツーエイト)も11月末の投入発表を予告。さておき、YOGA TABLET 8のボディのWindows機も登場してほしい(画像=左、中央) YOGA TABLETはMicro SIMサイズのSIMカードスロットもじつは備えている。日本でも「3Gモデル導入を前向きに検討している」という
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