グラフィックスカードの新製品は先週も多かった。Radeon系は、MSIからR9 290Xカード「R9 290X 4GD5 BF4」(およそ7万円台前半)と「R9 290X 4GD5」(7万円弱)が登場してハイエンド市場を賑わせているが、R9の最下位となる新GPU「270」モデルも複数登場している。価格は2万円弱から2万5000円の間。R9 270は「R98 270X」の下位にあたるGPUで、コアクロックが下がり、リファレンスカードのGDDR5メモリの容量が最大2Gバイトに制限されている。その分消費電力が低く、補助電源が270Xの6ピン×2個から6ピン×1個になっているのが特徴だ。
ただし、ハイエンドクラスと比べると反響は薄い様子。TSUKUMO eX.は「今は販売数ベースでも290/290XがほかのR9/R7をしのいでいるくらいですからね。まあ、消費電力と性能のバランスがとれたバリエーションが増えたということで、選びやすい環境が作られるのはいいことかもしれません」と話していた。
一方のGeForceも、ハイエンドのGeForce GTX 780 Ti搭載カードがELSAやMSIから登場するかたわらで、「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」(以下、FF14)のダウンロード権や30日間プレイ権が同梱したGTX 760搭載カードが目立っていた。ギガバイトやInno3D、Palitから同様の構成のモデルが登場しており、2万5000円から3万円強の価格帯で売られている。
パソコンショップ・アークは「Radeon R9 290/290XがBF4に強いと評判を固めているのに対して、GeForce GTX 760がFF14向きというところで攻めている感じです。今のところはそれほどユーザーの意識を引っ張っている感じはないですけど、全体的なイメージ戦略で奏功するかもしれません」と冷静に話していた。
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