ASUSTeK Computerは、ノートPC、タブレット、デスクトップの3-in-1を実現した「ASUS Transformer Book Trio」をさらに発展させ、4つの形態を自由に使い分けられる“4-in-1”PC、「ASUS Transformer Book Duet TD300」を米国ラスベガスで開催中のInternational CESにおいて発表した。
同製品は、本体にWindows 8.1とAndroidを搭載した“デュアルOS機”であり、いずれもノートPCとタブレット形態で利用できる“2-in-1”でもあることで、
デュアルOS×2-in-1 = 『4-in-1』
と同社は位置づけている。
同社創業者の一人であるジョニー・シー会長は、同製品について「Windows上でAndroidを走らせたりするわけではなく、完全に独立したOSを2つ搭載することで、パフォーマンスを犠牲にすることなく、快適な利用環境を実現できる」とアピールした。
ASUS Transformer Book Duet TD300は、WindowsとAndroid環境をわずか4秒で相互に切り替えられる、同社独自の「Instant Swithch Technology」を搭載する。確かにキーボード上のスイッチまたは、デスクトップ画面上のアイコンを押すだけで、あっという間に両OS環境を切り替えることができた。
同社関係者は詳細な技術は明かせないとしたうえで「これらのOS環境は完全に独立しており、データの共有などはクラウドやメモリカードなどの外部ストレージを介して行なう必要がある」としており、2種類の“ストレージ空間”にOSが別々にインストールされていると見たほうがよさそうだ。ただし、同社が公開したスペックでは、タブレット部には64Gバイトか128GバイトのSSDが搭載されるとしているのみなので、単一ドライブをパーティションで区切っている可能性もある。
同製品の心臓部には第4世代Coreプロセッサが搭載され、米国における市場価格は599ドルからスタートする。ただし、記者発表会のプレゼンテーションでは、製品のSoC部に“Baytrail”の文字をかぶせたものもあり、本製品のエントリーモデルがCore i3搭載モデルなのか、別にBaytrail搭載の廉価版が用意されるのかは明らかにされなかった。なお、発表会で公開された同製品の主な仕様は以下のとおりだ。
ASUS Transformer Book Duet TD300の主なスペック | |
---|---|
CPU | Intel Core i3/i5/i7 |
OS | デュアルOS(Windows 8.1/Android) |
メモリ | 4GB |
ストレージ | タブレット部 64GB/128GB SSD、キーボードドッグ部 320GB/500GB/750GB/1TB HDD |
ディスプレイ | 13.3型フルHD IPS(1920×1080ドットまたは1366×768ドット) |
グラフィックス | UMA(CPU/SoC内蔵グラフィックス) |
カメラ | HDカメラ |
バッテリー | 38ワットアワー |
本体サイズ(W×D×H) | タブレット部:342×216×12ミリ、キーボードドッグ部:340×217×16ミリ |
重量 | 約1.9キロ |
これを見ると、タブレットの液晶タイプにも2種類が用意されることが分かる。なお、本製品の発売時には仕様が変更される可能性がある。
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