先週、NVIDIAの新GPU「GeForce GTX 750 Ti/750」を搭載したグラフィックスカードが各社から発売され、多数のモデルが出回っている。GTX 750 Ti搭載カードの価格は1万7000円から2万2000円、GTX 750カードは1万3000円から1万8000円前後。各社からOCモデルやオリジナルクーラーモデルを投入しており、GPU単位でみると在庫は潤沢だ。
GTX 750 Ti/750は、Keplerの次世代アーキテクチャ「Maxwell」を採用した第1弾GPUで、電力あたりの性能が高められているのが最大の特徴だ。どちらも、GTX 760の1つ下の性能を持ちながら、リファレンスデザインでは補助電源を持たない。GTX 750 TiのTDPは60ワットで、GTX 750は55ワットだ(ただし、ベンダーのオーバークロックモデルは6ピン補助電源を追加している例が多い)。
電源効率のよさから「メーカー製PCや電源容量が増やせないマシンでグラフィックス強化を図りたいなら、かなり頼もしいスペックだと思います。将来定番になり得ますよ」(ソフマップ秋葉原リユース総合館)という評価を聞いた。実際、GTX 750 Tiモデルでも補助電源なしでロープロファイルに対応したカードも登場している。
ただし、まだ省エネ性に着目した売れ方は見られなかった。全体の売れ行きに関しても「まだあまり注目されていない様子です」(BUY MORE秋葉原本店)「ポツポツ売れています」(パソコンショップ・アーク)と各ショップでまちまちだったが、ミドルレンジの発売直後としてはポジティブなコメントが多い印象。
ある店員さんは「初回のミドルレンジはだいたい価格が相対的に高くなるから、しばらくして値下がりしないと動かないんですよ。その“待ち感”を今回はあまり感じないんですよね。その辺、新アーキテクチャと価格戦略の出来がよかったんじゃないかと思います」と話していた。
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