大解説! NVIDIA新世代GPU「GeForce GTX 980」「GeForce GTX 970」の新機能:高性能なMaxwellがやってきた(1/5 ページ)

» 2014年09月19日 11時30分 公開
[本間文,ITmedia]

少ないCUDAコアでより高い処理能力を

 NVIDIAは9月18日(現地時間)、Maxwell(マクセル)アーキテクチャを採用した新しいハイエンドGPU「GeForce GTX 980」と、その下位モデルとなる「GeForce GTX 970」を発表した。どちらもNVIDIAが“GM204”(開発コード名)と呼ぶGPUをベースにしている。従来のGeForce GTX 780などと同じTSMCの28ナノメートル HPプロセスを採用し、2048 CUDAコアを集積。その一方で、Maxwellアーキテクチャの採用により大幅な消費電力化と高性能化を両立している。

NVIDIAの最新GPUアーキテクチャ“Maxwell”を採用したGPUで最上位モデルとなる「GM204」

 Maxwellアーキテクチャは、次期Tegra“Erista”(エリスタ:開発コード名)への統合を目指し、複数のCUDAコアをひとまとめにしたSM(Streaming Multiprocessor)の構成を見直し、より効率的にCUDAコアを利用できるようにすることで、同じCUDAコア数でも処理性能を向上させている。

GPU GeForce GTX 980 GeForce GTX 680 GeForce GTX 780 Ti
アーキテクチャ Maxwell Kepler Kepler
GPUコア(開発コード名) GM204 GK104 GK110
プロセスルール TSMC 28nm TSMC 28nm 28nm
ダイサイズ 398平方mm 294平方mm 533平方mm
トランジスタ数 52億 35億4000万 71億
SM 16 8 15
CUDAコア 2048 1536 2688
ベースクロック 1126MHz 1006MHz 875MHz
GPU Boostクロック 1216MHz 1058MHz 928MHz
TFLOPS(GPUブースト最大時) 5TFLOPS 3.3 5.5TFLOPS
テクセルフィルレート 144.1Gtexels/sec 129Gtexels/sec 210Gtexels/sec
2次キャッシュ 2MB 512KB 1.5MB
メモリクロック 700MHz 600MHz 700MHz
メモリ帯域 224GB/sec 192GB/sec 336GB/sec
メモリインタフェース GDDR5 256bit GDDR5 256bit 384bit
ROP 64 32 48
TDP 165W 195W 250W

 Keplerが192基のCUDAコアでSMXを構成していたのに対し、Maxwellアーキテクチャでは、128基のCUDAコアでSMを構成するとともに、SM内を32コアごとに「プロセシングブロック」(PB)と呼ぶGPU処理の実行単位を設け、4つのPBにコントロールロジックとなる「Warpスケジューラ」と2つの命令発行ユニット(ディスパッチユニット)、64KBのレジスタファイルを持たせることで、命令発行の効率化を図っている。また、PBごとに動作クロックを制御することで、低負荷時の省電力化も図りやすくしている。

 その基本構成は、2014年2月に発表した“GM107”こと初めてMaxwellアーキテクチャを採用したGPU「GeForce GTX 750 Ti」と変わらないが、“GM204”では高性能デスクトップ向けにチューニングを施し、より高性能で、かつ、省電力性に優れたGPUに仕上げている。

GeForce GTX 980のブロックダイヤグラム(写真=左)と、MaxwellアーキテクチャのSMブロックダイヤグラム(写真=右)

 NVIDIA 上級副社長でGeForceビジネスを統括するジェフ・フィッシャー氏は、GM204の設計にあたり、以下の目標を掲げた。

  • 4Kやバーチャルリアリティ環境など、最新ディスプレイ環境における非凡なゲーミング性能の実現
  • 驚くべき電力効率の実現
  • VXGIによる、より写実的なライティング表現の実現


 さらに、GK204では、Microsoftが2015年末にリリース予定のDirectX 12への対応もうたっている。

GeForce GTX 980を紹介するジェフ・フィッシャー上級副社長(写真=左)。Unreal Engine 4を使ったDirectX 12のデモ(写真=右)

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