お手ごろ価格の10.1型Windowsタブレット「Diginnos Tablet DG-D10IW」実力検証Winタブ入門機に格安の選択肢(2/3 ページ)

» 2014年09月25日 13時27分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

低価格ながら充実した基本スペック

 CPUには、開発コードネーム「Bay Trail-M」ベースのCeleron N2807を採用している。CPUコアとGPUコアのほかに、Serial ATAやUSB、PCI Expressなどチップセットの機能も統合したSoC(System On Chip)だ。

 タブレットでの採用例が多い「Bay Trail-T」(Atom Z3770、Atom Z3740など)とはチップセット部分の機能が異なる。Bay Trail-TがeMMCやWebカメラ用などタブレットに最適化されたインターフェイスを統合するのに対し、Bay Trail-MではUSB 3.0、Serial ATA 3Gbps、PCI ExpressなどPC向けのインタフェースを統合している。

CPUには、Celeron N2807を採用している。開発コードネーム「Bay Trail-M」ベースの廉価版SoCで、CPUコアは2つのみ。クロックは1.58GHzで、最高2.16GHzまで上昇する。TDPは4.3ワット、タブレットの利用シーンを想定した電力指標であるSDPは2.5ワットである。なお、評価機でクロックの挙動を監視したところ、負荷をかけても1.58GHzより上のクロックに上昇することはなかった

 メモリは4Gバイト(DDR3L-1333)、データストレージは64GバイトのeMMCを搭載している。通信機能としては、IEEE802.11b/g/n対応の無線LANとBluetooth 4.0+HSを内蔵する。

 本体装備の端子は、USB 3.0ポート(フルサイズ)とmicroSDカードスロット(SDXC対応)が1基ずつ、ヘッドフォン出力、そしてディスプレイ出力としmicroHDMIを装備する。Webカメラは画面上のフレームと裏面上部に1つずつ装備している。画素数は記載されていないが、撮影画像のピクセル数はどちらも1280×720ピクセルであったことから100万画素前後だろう。

フルサイズのUSB 3.0ポートを搭載しているのもポイントだ

 廉価版のCPUを搭載してはいるものの、価格を考えるとかなり充実した内容といえる。フルサイズのUSB3.0ポートを搭載しているのでPC用の周辺機器も変換コネクタなしでそのまま使えるため、PCを使い慣れた方には使いやすいだろう。

十分な明るさの16:10ディスプレイ、キーボードも無料添付

 10.1型液晶ディスプレイは、1200×800ピクセルに対応する。高解像度とはいえないが、アスペクト比16:10で、コンシューマ向けのWindowsタブレットに多い1366×768ドット(16:9)よりも縦のドット数が多く、Officeアプリなどは使いやすいだろう。

1200×800ドット表示に対応する光沢仕上げの10.1型ディスプレイを搭載する(10点マルチタッチ対応)。液晶の配向方式は明記されていないが、評価機を見る限りではIPSと思われる。斜めから見ても色味の変化が少なく画面全域をはっきり視認できる。輝度も十分高く、視認性は良好だ

 表面は光沢仕上げで、写真などを鮮やかに表示する一方、照明などは写り込みやすい。液晶の配向方式は明記されていないが、評価機を見る限りは、視野角が広いIPSだと思われる。明るさも十分な水準で、視認性は良好だ。

 画面には10点マルチタッチに対応したタッチパネルを内蔵している。表面のガラスが厚すぎてはっきりとした視差を感じることもなく、表面の滑り、精度とも良好で、自然な操作感だ。

 今回は試用ができなかったが、ドスパラのWebサイトでは「訳あり」と断ったうえで、「カバー一体型キーボード」をプレゼントするキャンペーンを行なっている。本体にジャストフィットするカバーとキーボードが一体になっており、キーボード部分は本体底面のコネクタに磁力で接続して使う。「訳あり」の内容はキーボードに「\」および「_(ろ)」のキーがないことによるものだ。Webサイトにも記載があるように、IMEの辞書へ登録するなど使い方を工夫することで対処できる。

 プログラマーなどにとっては致命的な欠陥かもしれないが、タブレットを使う一般ユーザーにとっては実用上さほど問題ないと思われる。通常、こういったキーボードは意外と安くなく、1万円前後するものも少なくないため、無料プレゼントはかなりお得といえる。

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