NVIDIAの新世代ハイエンドGPU「GeForce GTX 980」を搭載したグラフィックスカードに、早速にメーカー独自クーラーを載せたりオーバークロックしたりしたモデルが並ぶようになった。その中でも、ヒット候補と目されているのがMSIの「GTX 980 GAMING 4G P」だが、発売後間もなくに価格が大きく変動しており、別の視点からも注目を集めている。
GTX 980 GAMING 4G Pのアキバ全体の価格は、金曜日の発売直後に7万5000円強〜9万2000円前後だったものが、当日夜には7万5000円強〜8万円弱まで下がっていた。1日のうちで最高値が1万円以上ダウンしている。
これは各ショップのスタッフが近隣店の価格を調査して、高すぎる場合は可能な範囲で値下げするために起こる現象で、しばしば見られる。某ショップも入荷時から「ウチの価格は税込み9万円ちょっとになっていますけど、これから他店にあわせて下げると思います。そうしないとまず売れないですからね」と、間もなくの値下げを織り込み済みだった。
ただ、今回は元々ヒット候補の製品だけに、歩調を合わせて値下げする側からは悔しさがにじむコメントも聞かれる。TSUKUMO eX.は「他店対抗で最初の値段から4000円近く下げました。GTX 980 GAMING 4G Pは元から優秀な製品で、そこまで値段を攻めなくても売れると思うんですけどね……。みすみす数千円の利益を捨てることになりますが、お客さんからすれば同じ製品が近所で数千円安く買えるわけで、こちらもやらざるをえないんです。間もなく7万円台後半に落ち着くと思いますよ」と話していた。
値札の周辺にはやりとりの痕跡が残る。そうした視点で眺めてみると興味深い動きが見えてくるかもしれない。
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