電測バスが走る! 下り200Mbps超のCA対応WiMAX 2+を実況解説こいつは確かにヤ倍速っす(1/2 ページ)

» 2015年02月20日 21時12分 公開
[長浜和也,ITmedia]

UQはなぜ真岡市からCAを始めたのか?

 UQコミュニケーションズは、2月20日にキャリアアグリゲーション(CA)方式によるUQ WiMAX 2+の転送速度の電測を公開した。計測は2月12日からCA方式に対応した基地局の運用を開始している栃木県真岡市で実施。現地では現在一般公募のパイロットモニター50名による利用テストを行っている。

 今回の公開計測では、一般公募のパイロットモニターから3名が同行し、計測開始に先立って、UQコミュニケーションズ代表取締役社長の野坂章雄氏から、CA 220Mbps対応β版ファームウェアを適用したモバイルルータ「Speed Wi-Fi NEXT W01」を手渡された。

 3人のパイロットモニターのうち、半年前からWiMAX 2+を使っているユーザーは、CA対応で転送速度がどれだけ早くなるのかが楽しみで、趣味のDJで使う大容量の音源ファイル転送に活用したいと期待を述べた。

UQコミュニケーションズ代表取締役社長の野坂章雄氏と公開計測に参加した3名のパイロットモニター。そして、UQコミュニケーションズが美人時計と連動して行っている「WiMAX 2+エリアスペシャルサイト」エリア拡大情報リポーターとして、美人時計モデルの室伏真璃さんが同行した

 野坂氏は、1月15日に発表した「ギガヤバ革命」は反応もよく、2月20日からは「ギガ放題」も開始したことを紹介し、真岡市で取得したデータをもとにCAによる下り最大220MbpsによるWiMAX 2+をいかにして全国に広げていくかが重要と語っている。

 UQコミュニケーションズ執行役員技術部門長の要海敏和氏は、WiMAX 2+のCA方式220Mbpsサービス開始地域に真岡市を選んだ理由について、既存トラフィックが高くないことや既存のWiMAXとの干渉が少ないことを条件として挙げている。真岡市に決まるまでは、静岡市焼津区や佐世保市なども有力な候補だったが、地勢的な偏り(海岸近くに市街地が集中する)や地形的な偏り(山が迫っていて坂が多い)などを考慮して真岡市に決まったという。

4本のアンテナで“実質6本分”働くWiMAX 2+基地局

 公開計測では、WiMAX 2+対応基地局の構成も実際に使っている実物で説明した。今回紹介したのは1本の柱のトップに4本のアンテナを立てた「コン柱」タイプで、4本の内、2本はすでに立っていたWiMAX用で、そこにWiMAX 2+用の2本を追加している。WiMAX 2+用の2本は、垂直偏波と水平偏波のエレメントを1本のアンテナに収容したもので、アンテナ1本で2本分の機能、2本で実質4本のアンテナに相当する。

 アンテナ基部に取り付けたボックスも、元からあったWiMAX用ユニットにWiMAX 2+用のベースバンドユニットと増幅ユニットを追加するなど、既存のWiMAX基地局にWiMAX 2+用ユニットを追加したことを紹介した。なお、今回紹介した基地局では、ベースのギガビット用ネットワークを道路の向かいの電柱まで到達している光ケーブルから空中線でWiMAX基地局まで誘導していた。

「えー、あちらに見えるのが基地局です」「おお、あれですか」

「いえ、こちらです」

見た目は4本、機能は6本相当のCA対応WiMAX 2+基地局アンテナ

むこうに見えるのがベースバンドユニットで手前にあるのが増幅ユニットだ

バックアップ電源として備えているバッテリーは約6時間持つという

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