ココが「○」 |
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・約550グラムのコバルトブルーボディ |
・2.5インチのストレージが増設可能 |
・システムメモリ最大16Gバイト |
ココが「×」 |
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・VESA規格は非対応 |
・増設したら保証外 |
「HP Stream Mini 200-020jp」(以下、Stream Mini)は、1月6日にHewlett-Packard(HP)が、「HP Stream Mini Desktop」という名前で2015 International CESにあわせて発表したデスクトップPCだ。Windows 8.1を導入したPCでありながら“179.99ドル”という低価格で多くの関係者が注目した。日本ヒューレット・パッカード(日本HP)も、日本向けモデルを2万7400円(税別)で発表して、2月20日から販売を開始した。
近年、米国を中心にChromeOSを導入したChromebookが急速に拡大してきた。こういう状況で、2014年7月のWPC 2014における基調講演で、MicrosoftのCOO(最高執行責任者)ケビン・ターナー氏が唱えた、“Chrome搭載PCに対抗するカウンターバリュープロポジション製品”となるMicrosoftとHPの戦略的な製品の第1弾が、HP Stream Miniだ。
HP Stream Miniの本体サイズは、145(幅)×146(奥行き)×53(高さ)ミリ、重量は550グラム(実測値は545グラム)。電源は、45ワットACアダプタを採用した。OSは、64ビット版 Windows 8.1 with Bingを導入する。CPUがCeleron 2957U(1.4GHz、2コア2スレッド、TDP15ワット)で、システムメモリは2Gバイト(空スロットが1基、最大16Gバイト)、データストレージは容量32GバイトのM.2対応(ただし接続はSerial ATA 6Gbps)SSDといった構成だ。本体搭載のインタフェースは、4基のUSB 3.0とHDMI、DisplayPort、SDメモリーカードスロット、有線LAN(ギガビット対応)のほか、IEEE802.11b/g/n準拠の無線LANとBluetooth 4.0が利用できる。超小型PCとはいえ、2画面出力対応するなど、必要十分な機能を備えている。
インテルが提唱するNUC(Next Unit of Computing)ベースのPCに見えるが、インテル純正のベアボーンから自力で組み立てても、2万円台に抑えるのは難しい。しかし、HP Stream Miniならば、世界トップクラスのPCベンダーからの保証がつくOSや無線LAN搭載の完成品が手に入る。さらに、2.5インチベイ(空が1基)、メモリスロット(空スロット1基)という“拡張性”があるうえ、フルサイズのワイヤレスキーボードやマウスも付属する。加えて、マイクロソフトのOneDrive 200Gバイト分が2年間無償で使えるコードも添付する。
ボディカラーは、鮮やかな「コバルトブルー」でカラーバリエーションは用意しない。全体的に丸みを帯びたデザインで、ボディパネルはプラスチック製だが、側面はメタリック調の塗料を用いているので“安っぽさ”はない。
天板はフラットな形状で、半透明の非光沢素材がまるで“タッパーのふた”のようにかぶさっている。ちょっとした周辺機器を仮置きするには、ピッタリなスペースだ。詳細な計測データは後述するが、天板が高温にならない。
一方、底面は接地部全面にゴム素材を採用して、本体の安定と、防振による静かな動作を目指している。CPUのCeleron 2957Uはクーラーユニットで冷却するため、5列に及ぶ複数の吸排気ホールを接地面を囲むように配置、さらに、本体背面にも排気口を備えることでボディ内部のエアーフローを確保している。
なお、コンパクトなボディなれど、VESAマウントに対応していないため、ディスプレイやテレビの背面にあるVESAマウントを利用して本体を設置できない。
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