インテル製スティックPC、発売直前延期の余波は?古田雄介のアキバPickUp!(1/4 ページ)

» 2015年05月18日 15時40分 公開

「直前だし、理由も言わないんですもん」――Compute Stickの発売延期に困惑するショップ

 5月12日に発売予定だったインテルのスティック型PC「Compute Stick」が販売延期となった。同日に公開された同社のプレスリリースによると、「製品の検証において一部不具合が確認され、原因究明のため」の措置という。発売延期は4月23日にも発表されており、今回が2度目となる

パソコンハウス東映の値札。「発売延期となりました」と手書きされている

 Compute StickはWindows 8.1搭載の超小型PCで、Atom Z3735Fや32GバイトeMMCなどを積んでいる。想定価格は2万2000円前後だ。

 発売延期の知らせがショップに届いたのは前日の5月11日だったとのことで、各所で困惑の声が聞かれた。

 あるPCパーツショップのスタッフは「売り場に並べる準備をしていたとき、代理店から『とにかくまだ売らないで』と連絡を受けました。ストックはバックヤードにありますが、いつどんな形で売り出せるのか分からないです。具体的な理由も言わないんですもん」とぼやいていた。

 一方で「在庫を戻すという動きはないので、パッケージにシールを張るだけだとか、ソフトウェアのアップデートで対処できるだとか、その程度の問題なのかなと思います。目玉商品の延期は残念ですけど、そこまで深刻ではなさそうです」(別のショップ)といった声もあった。

 ユーザーのリアクションはそれほど大きくはない様子だ。某ショップは「そこまで熱心なユーザーはまだ多くない感じですね。売り出せば外さない気がしますが、コアユーザーが飛びつくという感じの製品ではないですから」と話す。

 ただ、間接的な波は生まれているかもしれない。マウスコンピューターの「mStick」シリーズやiiyamaの「Picoretta」など、複数のスティック型PCを売り出しているiiyamaストア秋葉原(BUY MORE秋葉原本店内)のスタッフは、「『Compute Stickがまだならコッチ』……という心理が働いているかは分かりませんが、ここにきてスティック型PCの売れ行きが上向いているのは確かです。ジャンル自体の知名度が高まっているところですしね」と話していた。

インテル「Compute Stick」

iiyamaストア秋葉原のスティック型PCコーナー

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