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» 2015年06月21日 06時30分 公開

「Surface 3」の気になるトコロ(2):“Atomは遅い”はもう古い?――「Surface 3(4G LTE)」の性能を見極める (2/3)

[山口恵祐, 矢野渉,ITmedia]

Surface 3で各種ベンチマークテストを実施

 ここではCPU、ストレージ、グラフィックスといった個別の性能、そして総合的な性能を調べるため、6種類のベンチマークソフトを行った。

 比較対象としては、第4世代Core i5-4300U(1.9GHz/最大2.9GHz、2コア/4スレッド対応)を搭載するSurface Pro 3のほか、前世代のAtom(Bay Trail)であるAtom Z3745(1.33GHz/最大1.86GHz、4コア/4スレッド対応)を搭載する8型タブレットを用意した。ただし、こちらは32ビット版OS、2Gバイトメモリといったスペックなので、テスト条件が完全に同一ではない。

 第4世代Core i5を採用したSurface Pro 3に対して、Surface 3がパフォーマンスで下回るのは当然なので、優劣をつけるわけではなく、あくまで購入検討時に「自分はどちらの性能が必要か」という参考にしていただきたい。

テストしたマシンの主なスペック
機種 Surface 3 Surface Pro 3 YOGA Tablet 2-8
OS 64ビット版Windows 8.1 Update 64ビット版Windows 8.1 Update 32ビット版Windows 8.1 Update
CPU Atom x7-Z8700(1.6GHz/最大2.4GHz) Core i5-4300U(1.9GHz/最大2.9GHz) Atom Z3745(1.33GHz/最大1.86GHz)
メインメモリ 4Gバイト 8Gバイト 2Gバイト
データストレージ 128GバイトeMMC 256GバイトSerial ATA 6Gbps 32GバイトeMMC
画面サイズ 10.6型ワイド 11.6型ワイド 8型ワイド
画面解像度 1920×1280ピクセル 2160×1440ピクセル 1920×1200ピクセル
グラフィックス HD Graphics(第8世代) HD Graphics 4400 HD Graphics(第7世代)

 まずCPUの性能を評価するCINEBENCHは、32ビット版Windowsにも対応するバージョンR11.5でスコアを比較した。Atom x7-Z8700搭載のSurface 3は、Atom Z3745搭載タブレットに比べて約143%ものスコアを獲得し、処理性能の確かな向上がみられる。Core i5-4300Uを搭載したSurface 3との比較でも約82%のスコアと、CPU性能はかなり健闘している。

CINEBENCH R11.5(CPU性能)のスコア

 データストレージの性能を計測するCrystalDiskMarkは、新旧バージョン両方で計測した。結果を見ると、Serial ATA 6Gbps SSDを搭載するSurface Pro 3と一目瞭然な差がついた。やはり、転送速度よりも省電力を重視したeMMCの採用がネックとなっている。eMMCを搭載したAtom Z3745搭載タブレットも同様の傾向であり、Atomベースのタブレットでは仕方がない部分だ。

CrystalDiskMark 3.0.4(ストレージ性能)
CrystalDiskMark 4.0.3(ストレージ性能)

 注目すべきは、3D描画性能だ。グラフィックス性能を計測する3DMarkのFire StrikeやSky Diverといった高負荷なテストは3機種とも伸び悩んでいるものの、比較的負担の軽いIce Stormでは、Atom x7-Z8700(第8世代HD Graphics)のSurface 3が、Atom Z3745(第7世代HD Graphics)搭載タブレットに比べてほぼ2倍のスコアをマークした。ゲームプレイにおける性能に関しては、別の機会にさらに詳しく検証したい。

3DMark 1.5.9.915(3Dグラフィック性能)のスコア

 アプリケーションの実動作でシステムの総合的なパフォーマンスを評価するPCMark 7の結果は、Atom x7-Z8700搭載のSurface 3がAtom Z3745搭載タブレットに比べて約120%のスコアを獲得し、着実な進化を感じるものとなった(内蔵グラフィクスやメモリ容量の差もあるが)。Core i5-4300U搭載のSurface 3と比較すると大きな差は生まれるが、約63%の性能は確保できている。

PCMark 7(PC総合性能)のスコア

 PCMark 8の総合スコアは、Atom Z3745搭載タブレットと比較して、Workで約120%、Homeで約160%、Criativeで197%という結果だ。負荷が重いテストスイートでは、グラフィックス性能の差もより色濃く反映され、圧倒するスコアが得られた。Core i5-4300U搭載のSurface 3と比較した場合、Workこそ約36%のスコアにとどまったが、Homeで約64%、Creativeで約60%まで差を縮めている。

PCMark 8(PC総合性能)のスコア

 これなら前項で挙げた、「Surface Pro 3のCore i3モデルに対して、(Atom x7-Z8700は)80%の能力を引き出せている」というMicrosoftの主張も納得できる範囲の性能ではないだろうか。

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