一方で、ビジネスやプロフェッショナル向けのThinkPad YOGA 260とThinkCentre Tinyシリーズについては、コンパクトなサイズと堅牢性を強調している。
ThinkCentre Tinyシリーズはボディサイズが片手程度のデスクトップPCにもかかわらず、オフィス利用で必要十分な機能を有している。オフィスでの机の設置スペースもさることながら、店舗の売り場やカウンターなど、特定の業務用途において限られたスペースに設置することを想定した小型化が進んでおり、ThinkCentre Tinyシリーズもこうした利用場面を訴求する。
製品を紹介するLenovo PCGマーケティング&ユーザーエクスペリエンス担当上級副社長のディリップ・バティア氏は、ThinkCentre TinyシリーズとThinkPad YOGA 260をともに床に落として、自らがその上に乗った後にPCを起動するデモで、ThinkPadシリーズなどで築いてきた堅牢性の高さを引き続き実現していることを示している。
Medion AGは独を拠点とする家電メーカーで、Lenovoが2011年に買収している。Medionは独以外にも国際市場展開を行っているが、日本ではあまりメジャーな存在ではないといえる。一方でテレビや白物家電も含めた幅広い製品ラインアップを擁しており、日本以外の地域では比較的広く展開していることから、Lenovoのサブブランドとして活用する目的で買収したと考えられる。
現在のPC市場は、メーカー乱立から大手への集中が進んでおり、地域ごとに何社かの地場ベンダーが存在するのみだ。こうした状況では、会社の規模を利用した調達力や販売力が重要となる。PC市場全体では横ばい、または、減少傾向が今後も続く予想で、Lenovoでは今後もPCメーカーの脱落が続き、その結果として、Lenovoの市場シェアは上昇すると考えている。
Medion買収で同社の効率化を行いつつ、日本におけるNECパーソナルコンピュータとのジョイントベンチャーにみられるように、それぞれの地域に強いPCメーカーの開発力や販売網、ブランドを生かしてビジネスを拡大していくのがLenovoの狙いと考えられる。
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