IFA 2015では、Acer、ASUSといったPCメーカー各社がゲーミングPCの訴求に力を入れていた。Lenovoのプレスカンファレンスでも、冒頭で2人のプロゲーマーが登場し、その対戦風景を中継するところからイベントがスタートしている。ゲーム対応を強調したのはPCメーカーだけでない。Windows 10を発表したMicrosoftや“Skylake”世代のCPUラインアップを多数発表したIntelも同様だ。
以前、PCゲームを快適に動かすハイエンドPCといえば、最新のCPUやGPUを入手して自作PCとして組み上げたり、ホワイトボックスのようなショップブランドのPCが中心だった。過去には、DELLが買収したAlienwareのようなゲーミングPC専業ベンダーもあったが、多くのPCメーカーがゲーミング市場に注目するようになったのはここ1〜2年前からだ。Twitchのようなオンライン中継サービスやPCゲーム大会の盛り上がりもさることながら、PCメーカーにとって、PCゲーマーは比較的利益率の高いハイエンド構成モデルを購入してくれる、かつ、この先も需要がある有望なユーザー層というのが大きな理由だ。
Lenovoのプレスカンファレンスで対戦していたのは「Froggen」ことヘンリック・ハンセン氏と「Dexter」ことマーセル・フレディカンプ氏だ。どちらもプロゲーマーの彼らは、反応速度などPC本体のパフォーマンスの重要性を認めた上で、「自分たちはゲーマーであり、PCマニアではない」という点を強調していた。彼らは、安定して動作してPCゲームの動作に必要な処理能力を提供発揮してくれるPCがあるなら、自作することなくそれを購入してPCゲームに集中するという。
ゲーム操作に必要な周辺機器とともにデザインを考慮したボディなど、単なる自作PCでは実現しにくいポイントもメーカー製PCなら用意してくれる。タッチ操作にも対応したゲーミングノートPCのideapad Y700 Touchや、独市場で展開しているMedion Erazerも含め、こうしたパワフルな処理能力と操作性の高さをアピールしながらコンシューマ向けPCのラインアップを紹介している。
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