日常的なPC運用を目的としたユーザーを対象に展開しているBTOブランド「eX.computer」。その中から、今回は「eX.computer N1542J」をレビューしていく。コスパに優れたノートPCながら、NVIDIA製GPUを搭載することで幅広い用途に対応可能な注目の製品だ。
本機の基本構成は、15.6型で解像度1920×1080ピクセルの大画面液晶を搭載し、GPUにGeForce 940Mを採用、SSDとHDDの両方を搭載できるデュアルストレージ構成にも対応しており、光学ドライブにDVDスーパーマルチドライブを搭載するオールインワン仕様だ。
今回の評価機は、N1542Jシリーズの最上位モデルである「N1542J-720/E」をベースにした「N1542J-720/E MD1」。CPUにクアッドコアのCore i7-4710MQ(2.5GHz/最大3.5GHz)を採用し、8Gバイトメモリ(DDR3L-1600)を搭載する部分はベースモデルと同じ。
異なるのは、ストレージとしてシステム側にPlextorブランドの「PX-128M6S」、データ用に500Gバイト容量のSerial ATA接続HDD「WESTERN DIGITAL WD5000LPVX」を組み合わせている点。ベースモデルとはシステム側にSSDを搭載している点が違いとなっている。標準モデルの価格は10万9800円(税抜)だが、今回の試用機の仕様にすると+1万500円追加され、12万300円(税抜)になる。
ゲームをプレイしないのなら、単独のGPUを搭載するのはあまり意味がないのではないか、と思う人もいるだろう。GPUを別途搭載するメリットは、3Dグラフィックス性能を必要とするゲームが楽しめるだけでない。対応製品の増えてきたGPUを活用するアプリケーションにも効果を発揮する。
具体的には、PhotoshopやLightroomなどの写真関連のアプリケーションやTMPGEnc Video Mastering Worksなどのような動画編集・エンコード系、3DCGなどで、さまざまな分野のアプリケーションが対応している。フリーソフトでも写真ビューアなどのマルチメディア系を中心にGPUの機能を活用するものがいくつもある。
今回の評価機では、CPUもクアッドコアを搭載したCore i7-4710MQを採用している。ノートPC用としてはハイエンドなCPUであり、Turbo Boost動作時には3.5GHzまでクロックが引き上げられ、さらに8スレッド同時処理も行える。
eX.computerブランドのPCは、パーツ構成を変更できるBTOに対応している。今回のベースモデルである「N1542J-720/E」では、OSはWindows 8.1もしくはWindows 7 Home Premiumが選択可能(いずれも64ビット版)。そのほかMicrosoft Officeのプリインストールやメモリ容量(最大16Gバイト)、Blu-ray Discドライブ、そしてストレージ構成が変更できる。
15.6型ディスプレイを採用した製品ということもあり、本体サイズは374(幅)×250(奥行き)×32.8(高さ)ミリと大きめ。屋内の利用が主体となると思うが、設置スペースの確保は必要になる。
キーボードは10キーがついた大型タイプ。本体の剛性が高くしっかりしていることから、強くキーをタイプしてもたわむことはない。タッチパッドは標準的なタイプ。キーボードに近いほうが段差が小さく、クリックキーのほうが若干深くなるという構造になっている。実測したところ、パッド部は横100ミリ×縦60ミリほどとなっている。
ノートPCとしては拡張性は高いほうだろう。インタフェース類は、左側面にアナログRGB用出力、ギガビットLAN、USB 3.0が2基(うち1つはeSATA兼用)、HDMI出力が並ぶ。右側面は音声入出力、USB 3.0とUSB 2.0が各1基ずつ用意されている。
無線LANのコントローラにはIntel製のDual Band Wireless-AC 7260が使用されており、IEEE 802.11 ac/a/b/g/nとBluetooth 4.0に対応する。なお、有線LANのコントローラはRealtek製のものが使用されている。拡張端子は豊富で、マルチディスプレイや高速ストレージの増設といった周辺機器の増設もしやすい部類に入る。
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